ウエイクアップの長沢修(ted)です。
主に、法人事業全般を担当しています。
さて、今回は読者の皆さんご存じの「BANI」と「法人組織における関係性」について、これまでの拙いBiz経験から人と組織内の関係性について大切なスタンスは何か?を考えてみました。
※BANIとは、現代社会の複雑性と不確実性を表すために開発されたフレームワーク。
- Brittle(脆い):一見すると安定しているように見えても、実際には壊れやすく、予期せぬ出来事が大きな影響を与える状態。
- Anxious(不安):将来に対する不安が蔓延し、何が正しいのか、どのような行動を取れば良いのかが分からず、人々が不安定な状態。
- Non-linear(非線形):原因と結果の関連性が薄く、予測が困難な状態。
- Incomprehensible(理解不能):複雑すぎて理解することが難しい状態。
法人組織内における関係性改善には、BANIを意識した視点で見ると、組織は従来の思考や方法を見直し、「新たな視点」で組織運営や人材育成施策に取り組む必要があるのでは……と感じられる読者も多いのではないでしょうか。
そこで、上記BANIの概念を踏まえつつ、組織における関係性向上につき、特に「人が考え抜き、実行できること」に焦点を当てて、これまで見聞きした情報を整理してみました。
(あくまで筆者視点であり、エビデンスがある訳ではありません)
■個々人が主体的に考え、実行できること 其の1:
「透明性と心理的安全性の確保により、不安を軽減した上で信頼関係を築く」
<具体的な活動イメージ>
- 会社組織の方針や意思決定プロセスをオープンに対話し理解し合う。
- 社員が自由に意見やアイデアを共有できるプラットフォームを活用。
- チーム内での定期的なダイアログ交換(雑談OK)の場創りと継続。
<期待される効果>
- ハード/ソフト双方の情報共有の促進により、不確実性による不安を軽減できる。
- 風通しの良い組織文化を醸成することで、エンゲージメントや帰属意識を高める。
- 多様な意見を取り入れることで、変化への対応力に慣れてきて向き合い続けられる。
■個々人が主体的に考え、実行できること 其の2:
「共感と多様性の尊重から包括的な組織文化を育み、“Collective intelligence” のスタンスを活用する」
※Collective intelligence とは「集団的知性」
(多人数の知性を集めると、より優れた知性が登場するという考え方)
<具体的な活動イメージ>
- 多様なバックグラウンド人財受入れによる組織全体の多様性を高める。
- 社員の「意識改革」を促す学びの場の提供。
(役員との対話会、DE&I施策など) - 相互理解を深めるためのチームビルディング活動(オン/オフ)や交流イベントを企画~定期的に実行~振り返りを行う。
- 部門やチームを横断したPJチームを結成し、多様な視点を取り入れて、今ある課題を解決する活動をチームで促進する。
<期待される効果>
- 多様な価値観や視点を理解し合い統合することで、複雑な問題への新たなアイデアを生み出せる。
- 相互理解と尊重に基づいた組織文化を醸成することで人や組織のロイヤリティやエンゲージメントの向上に役立つ。
- 変化の激しい時代においても、チームが一体となって全体で課題を乗り越え、苦労も喜びも共に受け取り合える。
どれも新鮮味が溢れるアイデアではないかも知れませんが、「やれない、できない、意味がない」というサボタージュ先行ではなく、こうした基本的な施策を愚直に継続することの先にしか眩しい光は射してこないのではないでしょうか…。
ここで読者の皆さんに改めてお伝えしたいことは、BANIという新しい時代の枠組みを理解しつつ、従来の慣習や常識にとらわれずに、組織運営のみならず
人の成長と関係性の在り方を「根本から見直す」ことを諦めずに継続することです。
変化することは誰しも恐れが生まれ、不安に苛まれますが、同志を巻き込み一歩ずつ進むことで、組織内の関係性を向上させ、変化の激しい時代を生き抜くことができる組織を築き上げることに近づくものと信じています。
こうしたアプローチには絶対的な正解はありません。そして当然ながら「ゴールへのショートカット」や一瞬でゴールに到達できる「魔法の水」も存在しません。
法人組織に属し、社内の人や組織の関係性向上について、「想いや熱がある読者の皆さんと対話(アイデア放言)ができる機会を企画してみたいなー」と、思案している今日この頃です。