ウエイクアップの伴想人プロジェクト
メンバーのはまチャン(濵田豊作)です。
女性経営人財育成プログラム(第3期生)
が始まり、心地よい緊張感と
ワクワク感の真っ只中です。
さて、今回は、私が40歳台前半の頃、
組織の運営方法で上司と真正面から衝突して
「徹底的に干される」経験をした時の話です。
約1年間も、見事に完璧に干され続けたため、
最小限の仕事と情報しか回って来ません。
やるせない憤りと悔しさが続く日々、
執務時間中ではありましたが、
むさぼるようにいろんな本を読み耽りました。
その時に、幸いにも、晴れ晴れとする美しい
「やまと歌」と数多くの出会いがありました。
その中から、3首ご紹介させてください。
勿論、これらの歌をどう解釈するかは人それぞれです。
でも、私なりになぜ好きかをお伝えしたいと思います。
一つ目は、山中鹿之助。
「憂きことのなおこの上に積もれかし
限りある身の力ためさん」
山中鹿之助は、戦国時代の山陰の大名尼子氏の家臣。
尼子氏が毛利氏に滅ぼされたあと、尼子氏の再興を期して
立ち上がった時の歌と言われています。
「さぁ、辛いこと、もっと来い。
自分の全ての力を試してやる」
という気概気迫がこもっています。
この歌は熊沢蕃山(江戸時代の陽明学者)が詠んだ
説もありますが、何れにせよ、
悔しさで落ち込んでいる私を鼓舞してくれ、
今もなお、前に向かう勇気を与え続けます。
二つめは、山岡鉄舟。
「晴れてよし 曇りてもよし 富士の山
もとの姿は変わらざりけり」
山岡鉄舟は江戸城無血開城の立役者。
富士の山はどんな状況にあっても、
いつもどっしりと構えており何も変わりません。
平常不動です。
他人が自分のことをどう言うかなど気にせず、
きりっとした自分で在りたいとの願いが高まります。
このような姿、心の在りように少しでも近づくには
どうしたらよいのか、今もなお模索が続きます。
最後に、細川ガラシャ。
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中は
花も花なれ 人も人なれ」
細川ガラシャは、明智光秀の娘。
時代に翻弄され、遂には、石田三成に攻められ、
キリスト教徒ゆえに自死出来ぬ中、残した辞世の歌。
透徹した落ち着いた心。
しがみ付くとか未練が見えません。
引き際を知ることの大切さ、その美しさが好きです。
私の些末な経験ですが、会社をretireする時を始め、
潔い去就を考えるとき、胸に差し迫る歌がこれです。
この3首の情景を思い浮かべながら声に出して読むと、
何とも言えず、心が清々しい気持ちとなり、
背筋がピンとなります。
これらの歌以外にも
心に染み入り、心が落ち着き、
さぁ進もうと勇気付けてくれる
素敵な歌が一杯あります。
人間関係で悩んだ時、仕事で疲れた時、
次のステップを考える時などに、
自分に語り掛けてくれる歌を探して、
見つけて、心のポケットに
そっと入れておきませんか。
その心のポケットは
自分に何を語りかけるでしょうか。
尚、これらの歌は、
伴想人プロジェクトの卒業式で
メンティに贈った門出の言葉から
抄出したものです。