こんにちは。ウエイクアップの組織変容コーチの中村菜津子です。
TMI理論という組織論をご存知でしょうか。
管理職研修などでよく登場するPM理論とも似ている考え方です。
チームメンバーの行動をT機能・M機能・I機能の3つのいずれかに分類します。
T(タスク)機能は組織の目標・課題達成の機能、M(メンテナンス)機能は組織を維持するそしてI(インディビジュアル)機能は私的な欲求から出てくる行動で組織を破壊する可能性がある機能です。
T(タスク)機能が高いと業績が向上する一方、偏りすぎるといいチームワークが育たなくなる傾向があり、M(メンテナンス)機能が高いとチームワークは良くなりますが、隔たりすぎると組織は仲良し集団化し目標達成能力が落ちます。この二つのバランスが大切ということになりますが、みなさんの組織はいかがでしょうか。そしてバランスを取るためにどのような取り組みをしていますか?
このTMIのI機能は持論にこだわりすぎたり、他者の意見を無視した攻撃や支配など、モラハラ、パワハラになる可能性があり、一見排除したい機能に思われますが、もしかしたらメンテナンスの一助になる諸刃の剣かもしれません。
私はクライアント先で、ハラスメント行動をしていると言われているご本人の話を聞く機会がありますが、組織を破壊してやろうと思って行動している人に出会ったことがありません。組織のことを考えてはいるものの、無意識的に無自覚に、そして一方的に、たとえば怒りをそのまま表現してしまっている人が多いように思うのです。
怒りは第2の感情と言われ、その前には報われていない第1の感情があります。不甲斐ない、わかってもらえず悲しい、期待どおりにならず悔しい、不安、残念、孤独など。その感情が理解されなかったり、無視され続けたりするとやがて怒りになります。
怒りになる前に思っていることを伝え合うことができれは、それはパワハラ、モラハラになるどころか、組織のメンテナンスにつながっていくきっかけになるのではないかと思うのです。
多くの企業が1on1の導入を始めたり、心理的安全性という言葉が注目されているのは、こういった感情のやり取りがいい組織を作っていくためには大切であるとわかっているからかもしれないですね。
- わからないことを質問し、自分の理解を深めようとする。
- 自分の意見や気持ちが理解されないとき、それを諦めずに伝えようとする。
- 困惑したり、緊張したりしていることを伝えられる。
- 他者と異なった意見を持っていることを伝えられる。
- 意見や気持ちが変わったとき、それを伝えられる。
- 「助けてもらいたい」と言える。
感情をぶつけられると排除したくなってしまいますが、
I機能が日々の活動の中で尊重されたら何かが変わるかもしれないなあと思います。
一緒によりよい組織への道を探究しませんか。
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