ウエイクアップの平田淳二です。

会社員をやめて独立してから、4月と言えば、新入社員研修の講師という時代が何年か続いていました。同じようなスーツで緊張して、初々しい新入社員に対して、

「仕事とはどんなものなのか」

「仕事をする上で何が重要か」

などをグループワーク中心に教えていました。

時には、人が足りないからと、新入社員にマナーを教えることもあり、なかなかいい思い出が残っています。

私自身も新入社員のやる気や、生き生きとした様子を見ながら、エネルギーをもらっていたのが4月のイメージでした。

しかし、ここ数年は、若い社員に出会うことはなく、部長、課長層を中心にコーチング研修をする機会が増えて、新入社員研修で感じた初々しさとはほど遠い場所にいます。

ちょうど、先日も、数ヶ月前に行ったコーチング研修のフォローアップをする機会がありました。

メンバーも部長、課長層が中心で、すっかりと前回のコーチング研修は忘れている感じで、生き生きとした感じもなく、積極的な発言もなく、どちからかというと後ろ向きの発言の中でスタートしました。

~ 4時間後 ~

フォローアップの研修は大盛り上がりで、最後の感想の一言も、時間をオーバーするぐらいで、言葉が止まりませんでした。

なぜ、このようなことが起きたのかを話すと、この4時間の間、講師である私と相方の平川が握っていたのは、コーチングの正しいやり方や、概念を伝えることではなく、現場のコミュニケーションを良くして、仕事の成果があがることを一緒に考えていくというスタンスでした。

コーチングや1on1がいいと言っても、実際の現場にマッチしていなかったら、何の意味もありません。ですので現場第一主義で、現場の状況を聴いて、本音ベースで改善アイデアを話したり、コーチングの部分活用や、1on1活用を考えていったのです。

要は、フォローアップ研修自体を、前回の研修から今回の研修までの間の行動を振り返るグループコーチングをしている仕立てにしたのです。

研修もどれだけ自分ごととして参加できるかによって、研修の効果が変わってきます。

新入社員は研修に対する自分ごと感が強いので、ほとんどの場合は良い研修になりますが、それ以外の方の研修は、どれだけ参加者が自分ごととして研修を捉えてもらようにするかが、良い研修の鍵になります。