2016年 9月 の投稿一覧

上司が話す量を5分の1にすると部下のやる気があがる

ウエイクアップリーダーズマガジン編集長の平田淳二です。

今号はCAOについてお伝えしたいと思います。

CAOはCo-Active Approach for Organizationの略称でコーアクティブ・コーチング(R)を企業に適した形で導入したプログラムで、2日版と3日版があります。

今回はCAOの企業研修でよくある事例をトーレナーかつ企業担当リーダーからお伝えしたいと思います。そう、今回は私が担当です。
コーアクティブビジネス会話術7

ウエイクアップリーダーズマガジン編集長
CTIジャパンリーダー
平田淳二

「上司が話す量を5分の1にすると部下のやる気があがる」
部下が困っている時に、上司として、先輩として話を聴くことがあると思います。
「なんか困ってるのか?俺でよかったら相談にのるよ」
この一言が言えるだけで、素晴らしい上司、先輩です。
実は部下が困っている状態に気づくだけでも、しっかりと部下のことを見ることができているので誇れることです。
ただし、その相談の対応でほとんどの場合、上司は話しすぎです。
特に、よくあるケースは、相談されたら嬉しくなって、聴かれてもいない自分の過去の武勇伝を話し出したりします。
あなたの武勇伝を聴きたい部下はほとんどいません。

嬉しそうにその話を聴いている部下は、あなたに気を使っているケースがほとんどです。
では、あなたと部下の会話量はどれぐらいの割合でしょうか?

1:1ならかなり傾聴ができている方だと思います。

ほとんどの場合上司5:部下1ぐらいじゃないでしょうか

もし、部下を成長させたい、チームが活発に意見を出す雰囲気を創りたいのなら、話す量を今の5分の1にしてみてください。

そして、会話量を減らす代わりに何をするのかというと、拡大質問をするのです。拡大質問はYES NOで答えられない質問です。
「◯◯さんはその事例についてどう思う」
「◯◯さんはその案件をどう進めていけばいいと思う」
質問をすると、部下は自分の意見を話しだします。

その意見に対して、「いいですね」と肯定して、

何かアイデアが足りなかったら「更にこうするのはどうだろう」と追加するのです。
このやりとりは、上司も1から100まですべて説明する手間が省け、部下も自分の意見を採用されて、両者WINWINの対話になっていきます。

そして、拡大質問は会話の焦点が部下自身にあたるので部下の主体性もでてきます。
ぜひ、自分の会話量を減らしてじっくりと部下の話を聴いて見てください。部下のやる気が変わるのが、手にとるようにわかると思います。

では、行動の第一歩として、このメールを読んだ後に最初に話す部下との会話でどちらが多く話しているかを意識してみてください。
目指せ5分の1です。

 

私欲は悪か

ウエイクアップリーダーズマガジン編集長の平田淳二です。

TLCをご存知ですか?

私はビジネスの現場でコーチングをする時は、必ずTLCを使ってコーチングをしています。

自分自身もTLCのサーベイを受けてみて、リアクティブな自分から、クリエイティブな自分へのヒントを多くもらい、それが今のリーダーとしての活動に大きな変化をもたらしました。詳しくはこちらからどうぞ
[http://my66p.com/l/m/PwenKsanSWPung

そして、今回の執筆はTLCアソシエーツでありエグゼクティブ・コーチングを実践する山田亨です。

TLCジャパン アソシエイツ

エグゼクティブコーチ 山田亨

「私欲」は悪か?

陽明学(儒教の一派)の主な思想に「知行合一」という言葉があります。

「「知っていること」と「実際に行うこと」は本来分離するものではないが、「知」と「行」の間に「私欲」が働いたとき「知ること」と「行うこと」は分断されるのである」と最近、先生から教わりました。

TLCジャパンでは、組織の上層部の方にリーダーシップ開発の文脈で関わる事が多いのですが、「頭ではわかっているけどできない、変われない」という話をよく聞きます。

TLCのリーダーシップ開発では、その人が「どのような意識状態からリーダーシップを発揮しているか」に焦点を当てています。

・「このままではチームとして目標達成ができない」と思ったときに部下の仕事を取り上げてしまう。

・自分の考えが理解されていないと感じたときに「もういいや」と思って距離を置いてしまう。

・チームの中に不満そうな人が居ると、過度にその人に気を使ってしまう。

これらは、過去、私たちがお聞きした「あまり効果的とはいえないリーダーシップ」の背景にある行動の一例です。

「このままでは自分の立場がない」など追い詰められたとき、脅威を感じたときに、恐れを回避し、自分の身を守るために、上に示したような反応的な行動を無自覚に行ってしまうことは、誰にでもあるのではないでしょうか。

この「恐れを避けて反応的に行動する意識状態」からもう一歩踏み出し「より大きな目的に沿って行動を選択できる意識状態」からのリーダーシップを発揮していけるよう意識をアップデートしていこう、というのがTLCのコンセプトの一つです

こうしたお話をする中で、時に「恐れを避ける意識状態」が「悪」であり「避けるべきもの」のように受け取られることもありますが、「恐れを避けて反応的に行動する意識状態」も私達が生きていくのには役に立っていて、これまでの私達を形づくり護ってきてくれたものです。

自分を守ることは「私欲」による反応とも考えられますが、一方で命を授かり生きている私たち人間が、自分を守るために恐れを避ける反応的な行動をとることは極めて自然なことでもあります。

リーダーシップの発揮を阻害する可能性のある自身の反応的な思考や行動について善悪の判断をする必要は無く、自分の中に「ただあるもの」として「自覚」する。

そして、その上で、より大きな目的に繋がることで、自らの行動やあり方、さらには思考までも「選択」することができる。

これが、TLCジャパンが大事にし、皆様にお伝えしていることです。

自然発生的に心の中にわき起こる「恐れを避ける反応」の自覚と「大切な目的に繋がった行動」の選択。

これを繰り返し、意識の回路を「反応的」な状態から「選択的」に育てていくことは意識のアップデートにつながり、ひいては行動の変容、効果的なリーダーシップの発揮を生み出すものだと考えています。

<告知>
TLCジャパンでは、今回お伝えしたようなTLCのコンセプトを、体験を通じて深く理解していただくための半日ワークショップを定期的に開催しています。次回開催は11/2(水)の開催です。詳細及びお申し込みはこちらから。
http://my66p.com/l/m/2omgokbjcNVNj0

無料説明会も開催中ですので是非お気軽にお立ち寄りください。
無料説明会の詳細及びお申し込みはこちらから。
http://my66p.com/l/m/wwF85nlsMF5iTU

※このメールマガジンは、転送を歓迎致します。ご同僚やご友人など、興味をお持ちの方へ自由に転送してください。

株式会社ウエイクアップ
ウエイクアップ・リーダーズ・マガジン編集部
編集長 平田 淳二