2016年 1月 の投稿一覧

コーアクティブ・ビジネス会話術 「『いいね』の習慣 」

「でも」「しかし」という言葉は、仕事をする上で人間関係の形成には良くないと知っていても、つい使ってしまうことはありませんか?

人は、自分の意見と違う場合や、もっといい意見やアイデアがある場合、無意識的にこの言葉を使うことが多くなります。

特にビジネスの現場では、より良い問題解決策やアイデアを短時間で考えなければいけない場面が多いので、否定的な接続詞を使いがちです。

否定的な接続詞が悪いと言っているわけではありません。
ここでお伝えしたいのは、ビジネスにおける会話では否定的な接続詞を使うことより、

“肯定的に受け止める”

という会話手法がとても有効だということです。

肯定的に受け止める会話術では、相手と意見が違う場合や自分の想定とは違う意見が出た場合においても、否定的な接続詞の「でも」「しかし」を使わずに、肯定的に「いいですね」「いいね」という言葉で会話をします。

これは、相手が話した内容が一見良いと思えなくても使うことがポイントです。

意見を表明した時に「でも」「しかし」で返されると、出した意見を否定された感覚を相手に与えます。
自分が意見を出した時に、常に「いいね」と受け止めてもらえると、相手に対して親近感や安心感を持つことができますし、意見を出しやすく主体的な行動にもつながります。

そのために、まずは「いいね」という言葉で会話をしていくのです。

ただ、意見が違う時に「いいね」というのは難しいことです。
意見が違うときに、「いいね」と肯定的に受け止めるコツは、相手の意見のすべてを「いいね」と言わなくても良いと知ることです。

意見が出た場合、ある一部分でも「いいね」と伝えることは可能です。

例:「そのアイデアの最初の部分はいいね」

また、何も良い点が見つからなかったとしても、意見を出すことだけにも「いいね」と伝えることができます。

例:「いいね、積極的に意見を出してくれたことがありがたい」

そして、この「いいね」を使いこなす最大のポイントは、習慣にすることです。

どんな時にも、「いいね」からスタートしてみてください。
そこに「なぜいいのか」まで伝えられると、言葉にも信頼感が増し、おそらく部下や同僚から頼られる存在になっていくのではないかと思います。

 

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「歴史に学ぶ日本的なシステムとリーダーシップ」 第3回 ~ もしあなたが真田昌幸だったら ~

年が明けて、大河ドラマも新シリーズが始まりました。
武田信玄という偉大な父親の背中を追い続けた武田勝頼や、父親に絶対的な信頼を寄せる真田家の一族の姿が活き活きと描かれています。

家(いえ)というシステムが絶対的な存在だった時代の中で、父親が発揮するリーダーシップの質が、その家の命運を左右する決定的な要因であったのでしょう。

そして、こうした歴史的な経緯が、リーダーシップの所在を父性に求めるという、これまでの私たちの1つの常識を創ってきたことも、否めないように感じます。

それが父親であろうと、お殿様であろうと、誰か1人のリーダーに組織の命運を託すというシステムは、指示命令、管理や統制という文脈において、その強みを発揮します。
特に、物質的な豊かさを求めて覇を競い合っていた戦国時代には、最も適したシステムだったのでしょう。

一方で、私たちが今、そしてこれからの時代をよりよく生きるためには、このようにリーダーシップを一極に集中させるシステムに限界があることを感じていらっしゃる方も多いと思います。

では、今、そしてこれからの時代に求められるシステムにおけるリーダーシップとは、どのようなものなのでしょうか。

それは、そのシステムが身を置く環境によって、リーダーシップの在り方を、自在に、かつ自律的にデザインできるシステムだと考えています。

その実現のためには、一極集中型の対極として、リーダーシップが偏在する、つまり、誰か1人だけがリーダーなのではなく、組織に所属する全員がリーダーである、というシステムに身を置く術を、今、そしてこれからを生きる私たちは体得しておく必要があります。

その在り方に向けての移行期間において、私たちが今すぐできることは、よく言われることではありますが、私がこの家の父親だとしたら、或いは、この会社の社長だとしたら、という視点からの思索と行動を開始することだと思います。

ぜひ、ご自身の持ち場で、もし自分がその組織のトップだったら、この局面で何を意思決定するのかについて、想いを馳せてみてください。

そしてまた、もし自分が真田家の当主だとしたら、という視点で今年の大河ドラマを眺めてみると、今までと違った形でドラマを楽しめるかもしれませんね。

今回も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

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チームが持続的に機能するための4つのポイント

「チームって何ですか?」

デジタル大辞泉によると、『ある目的のために協力して行動するグループ』とあります。

では、皆さんの組織・チームでは、目的・目標を達成させるためにお互いに協力し合う行動をとっていますか

時々企業の人事や経営企画の方から、

「“チーム”や“課”で1人ひとりは優秀で、自分の役割に一生懸命取り組んでいるけれども、協力している感じがしない」

強いリーダーシップを持った人がチームを引っ張ってうまくいっていても、その人が異動等で離れてしまうとチームが崩壊してしまう」

というご相談をいただきます。

こうしたケースは“誰が悪い”というわけではなく、その組織やチームの中で人と人との間に生まれる“関係性”に問題があるのではないでしょうか。
チームが持続的に機能するために必要な関係性について、4つのポイントを挙げてみます。

1.チームメンバー1人ひとりの意見を出せるオープンな場である

声の大きい人の意見に引っ張られ、それがチームの総意であるかのように決まってしまう時があります
しかし、実際は毎回全員の意見が同じというケースは多くはありません。
むしろ、異なる意見が出てくることが当たり前ではないでしょうか。

1人ひとりが様々な意見を自由に出せることで、チームに対する所属意識が高まり、また新しいアイデアや発想も生まれやすくなります。

2.チームメンバーが、「自分達は何を目指していて(目的・目標)、どんな存在なのか?」ということを認識している

決めた目的・目標に対して、チームとしてどんな価値を提供できるのか、1人ひとりがどんな存在で、チーム対する距離感や想いがどんな状態なのかがわからないこともあります。
そのため、チームの販売目標や行動目標は決まっていても、メンバーが腑に落ちていないことがあります。

地図を見て目的地や目標地点がわかっても、現在地がわからなければ道を進むことはできません。

まず自分達が何を目指し(目的・目標)、どんな存在なのかを知っておくことがとても大切です。

3.意見を出し合い戦わせながら、お互いを尊重し協働関係を創る

チームメンバーが相乗効果を発揮してチームの目標に向かっていくためには、協働関係を創ることが大事です。
しかし、ややもすると、意見の対立を避けてしまうケースが見られます。
私自身、自分の意見に反対されることはあまり好きではありません。
では、どうすればいいのでしょうか。

まずは、反対意見であっても相手の意見をしっかり受け止め、その意見の良いところを見つけることが重要です。
そして、相手の意見に敬意を払いつつも、自分の意見を表明していく。
これが、協働関係を創るコツなのです。

4.不満や愚痴を肯定的にとらえ、チームのエネルギーに変えていく

「不満は口にするな!ポジティブにいこう!!」と、ポジティブを強要する人が時々います。
しかし、不満や愚痴は、その人がチームに対して願っている状態が達成されていないから出てくるものであり、「自分が理想とする姿を達成させたい!」というエネルギーでもあります。

不満や愚痴の奥にある、人の願いや思いを聴いてみると、チームの関係性が肯定的なエネルギーに変わっていくことがよくあります。

この4つのポイントは、組織の「関係性」にフォーカスしたもので、これだけで良い結果が出るわけではありません。
しかしこの4つがあれば、メンバーがお互いに自立し、イキイキとした持続可能なチームを築いていくことが可能になるのではないでしょうか。

ぜひこの4つのポイントから、ご自身のチームを振り返ってみてください。

 

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新年特別号『英雄の始動』~ 2016年、来る年に想う ~」

明けましておめでとうございます。
今年も、ウエイクアップ・リーダーズ・マガジンをよろしくお願い致します。

さて、前回の年末特別号で、

「あなたの使命は何ですか?
ヒーローには必ず使命があるものです。」

と、問いかけさせていただきました。

この年末年始、私自身も機会あるたびにこの問いを話題にしてみて気づいたことは、皆「ヒーロー=英雄」が大好きだ、ということです。

世代毎にそれぞれの英雄がいますが、逆境やチャレンジに立ち向かう英雄たちを応援しながら子供心を昂らせた体験は、今でも活き活きとした楽しい思い出です。

一方で使命に話題を転じると、日常的に自らの使命に想いを馳せている人たちならともかく、一般的には、きっちりとしたセットアップをしないと、その場はまったく盛り上がりません(笑)。

それは何故なのか?

私なりに経験を振り返ってわかったことは、一般的に、使命は無力感と隣り合わせに存在するからです。
その無力感とは、自分が逆境やチャレンジに立ち向かうことを想像した時、自分の内面に自然に沸き起こるものです。

では、私たちは、この無力感にどう対処していけばいいのでしょうか。

これは自然に沸き起こってしまうものなので、無理に観ないようにするよりも、「この無力感、あって当然だよね」と、その存在を認めてあげ、その上でそっと脇においてあげるといいようです。
そうすると、その無力感に自分の全てを乗っ取られることを防ぐことができます

そして、改めて、

「自分の命を何に使うのか?
何に使われたら自分の命が輝くのか?」

について、自らに問い続けることが大切です。

日々のそうした在り方が、あなたの中の英雄を育んでいきます。
あなたの身近にコーチがいるのであれば、このテーマでコーチングを依頼するのもとても有効だと思います。

そして、新たな年を迎えたこのタイミングです。
まずはこの1年、自分の命を何に使うのかについて、肚を決めましょう。
そして、そのための行動を開始しましょう。

ここで最も大切なことは、小さな1歩でもいいから、その行動を開始することです。

起動スイッチを押して、あなたの中の英雄を始動させてください。
あなたの中の英雄を待っている人や応援してくれる人が、あなたの持ち場にきっといるはずです。
英雄には、必ず仲間が現れるのですから。

この1年が、皆さまにとって素晴らしい1年になることを祈念しています。

今回も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

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