
伴想人のちゃっぷまん(佐伯崇司)です。
「人生のゴールデンタイム」
この言葉をジョージ(ウエイクアップ前社長の島村仗志氏)から聞いたのは、もうかれこれ20年近く前のことだったでしょうか。
あなたの人生で、身体的にも精神的にも充実して行動できる期間は、20歳頃から60歳頃までの40年間といったところでしょう(個人差はありますが)。この期間が「人生のゴールデンタイム」です。
これ以前は精神的に未熟だったり、これ以後は身体的に健康でなかったりします。
そしてこの長い期間、あなたは専ら「仕事」をしています(労働だけが「仕事」ではありません)。
次に1日という短い時間を見てみましょう。
1日のうちで目覚めた直後や就寝前の時間帯を除いた、あなたがしっかり活動している時間(朝7時頃から夜21時頃までの14時間ほど)が1日の中の「人生のゴールデンタイム」です(これにも個人差があります)。
仕事をしているあなたは、現実として、平日の「人生のゴールデンタイム」の8割近くを通勤などの準備活動も含めて「仕事」に充てています。
つまり、人生のうちで身体的・精神的に最も充実している時間のかなりの部分を、あなたは「仕事」のために使っているのです。
「仕事」をする理由は人それぞれ違います。
大好きで夢中になって取り組んでいる人もいるでしょう。しかし、嫌なことに黙々と耐えて働いている人もいるでしょう。
また、生活の糧を得るためと割り切って淡々と作業としてこなしている人もきっと沢山いるでしょう。
勿体ないなと思うのです。
あなたの「人生のゴールデンタイム」を充てている「仕事」に対して何の感動も無いばかりか、充実感・高揚感が全く感じられない、つまらない、ましてや大嫌いなんて、勿体ないなと思うのです。
無理矢理にでも「仕事」を好きになれと言っているのではありません。
ましてや、好きと思える「仕事」の職場に転職したらと勧めているのでもありません。
あなたが「仕事」を好きになれないとしても、たった一つだけで良いのです、その「仕事」の中に意義あること、価値あること、例えば人のために役立つことはないか、探してみたらいかがでしょう。
貴重なあなたの「人生のゴールデンタイム」を、ただただ過ぎ行くままにしていくのは
勿体ないなと思うのです。
仕事とは何か、仕事をするとはどう生きることかなどについて、ご自身の人生経験を基に幅広く講演活動をされている中村文昭氏は、講演の中でご子息の話を紹介されています。
「中学を卒業したら、すぐに働きたい」と言い出したご子息にその理由を尋ねたところ、
「お父さんや仲間のみんなが楽しくてしかたがないと言って仕事をしている。そんな楽しいことなら自分も早く仲間に入れてもらって一緒に楽しみたい」と答えたそうです。
中村氏はこう続けます。
「夜に仕事から帰ってきて、疲れただの、大変でやってられないだのと愚痴る親の姿を見て、こどもたちは、早く社会人になりたい、早く『仕事』をしたいと思うでしょうか」と。
これでは「仕事」というのは大変で嫌なことに違いない、絶対面白くないと
こどもたちに刷り込んでしまいます。
あなたの「仕事」は、厄介で大変で、思いどおりにいかないことばっかり、としか思えないかもしれません(きっとそうでしょうとも)。
「他人(ひと)が嫌がる、大変で苦しいことをやるから金が稼げるんだ。楽して楽しんでいる奴に、いったい誰が金を払ってくれるっていうんだ」
あなたはそう言うかもしれません(はい、それもこれも真実です)。
それでも、こどもたちに伝えてほしいのです。
「仕事」をするとは「人生のゴールデンタイム」に取り組む価値のあることだと。
それは自分が見つけたものだと。
こどもたちの「人生のゴールデンタイム」が始まる前から、「仕事」に望みが持てないなんて、勿体ないなと思うのです。