伴想人のてつや(江積哲也)です。
社長:「4月以降は、全社のシニア施策を担当してくれへんか?」
私:「ええええつ・・・!」
今年1月、62歳で役員定年を迎え、4月以降のアサイメントを社長からもらった時の心の声でした。
約1年前のウエイクアップ・リーダーズ・マガジンで職場でのシニア活躍について(※)お話しさせてもらいました。それは、自職場のシニア人財活性化活動のようなレベルでしたが、「今回は全社での取り組みかいな、あぁ、どないしょう」と思いました。
※ https://wakeup-group.com/buzz/231201
この4月から約半年ちょっとですが、私自身もシニアの一員として取り組んだ事例をお伝えさせてもらいたいと思います。
今回のシニアの方達は、55歳から65歳までの方を対象にしています。このシニアの方々は、55歳でポストオフ(役職定年)し、60歳で定年を迎え、その後多くの方が定年後再雇用を選択されています。
今回のアサイメントをどこから始めればいいか分からんかったんで、先ずは、シニアの方100人と1on1を一人につき1時間実施しました。ここでは、コーチングのスキルを使って、皆さんの価値観を意識して話を伺いました。
これは、力仕事でしたが、結果的に今の原点になりました。新入社員の時は配属先の部署こそ違えども、海外行って活躍したい、早く課長になりたい、など似たような価値観やったと思いますが、シニアの価値観は、自身の健康、親の事情や子供のことも含め、100人100通りに多様化しています。
加えて、ポストオフや定年という人生の節目となるトランジションを迎えて、ほぼ全員が深く悩んでいることを感じました。また、ポストオフを迎えると、昨日まで「おい、こらお前」と言っていたかつての部下が上司になるという現象が普通に発生します。このような状況でやる気を失うシニアが出てくることもあります。
一方で、職場の若手からは、「俺は、元部長やで」なんてそんなマインドは早く成仏させてほしいわ、というコメントがあることも事実です。
しかし、生き生きしているシニアの共通項も分かってきました。それは、会社の中で自分の立ち位置(市場価値)を分かっていること。CTI的には、人生の生きる目的をはっきりと持ってはるということだと思います。そのうえで、会社と自分の間で健全な距離感があることが大事です。
「俺は、元部長やで」というような要らんプライドを成仏させて、「かわいいシニア」になることが大事ですが、これの難易度は実はごっつい難しいです。
余計なことを考える暇もないほどアサイメントがあることや、部署や会社を変わるなどの方法もありますが、みんなに当てはまるもんでもありません。
これについてはまだまだ道半ばで、今はこれがというような妙案はありませんが、チャレンジしがいのある課題として次の機会でお話ししたいと思います。
その時には、『おじさんの仕立て直し屋』のてつやとして名刺の肩書に入れようかと思っています。