シニア人財の活躍について

伴想人のてつや(江積哲也)です。

今回は、シニア人財の活躍を狙った活動を
PCC(*)コーチのNさんと一緒に取り組んだ
実例を紹介させてもらいたいと思ってます。
大阪出身のため 大阪弁でやらせてもらいます。

*PCC:国際コーチング連盟の認定資格の1つ

私は、会社で4つの部を担当する
役員をやってまして、この中の2つの部に
合計8人のシニアの方がおられました。
ここでいうシニアの人達とは、
60歳を過ぎて「定年再雇用」という制度で
65歳まで勤めておられる人達です。
今回のシニアとはこの年代の人達と
定義づけさせてもらいます。

さて、このシニアの皆さんは、若い頃は
ラインの部長や海外の事業体の社長
なんかの重要な役割で、
厳しい交渉や辛い接待など、
それはもうブイブイいわせてはった
達人ばっかりです。

それが、2年前になんや皆さんちょっと
しょぼしょぼ(元気ない状態)したはるんちゃうか?
とあらためて気ぃつき、
えらい心配になってきました。

加えて職場の若手(20代)からは、
「この忙しいのにシニアの人もちゃんと働いてほしい」
と職場診断の調査などで
キツイ突き上げを受けてました。

確かに職場の年齢構成が
シニア、中堅(部長や課長)と若手という
年次の構造になっていて、
部長や課長は、なんか仕事があると、
かつて自分が新入社員の時に
ゴリゴリしごかれたシニアには遠慮して
お願いしない。
そのため、仕事を頼みやすい若手に
集中するということになっていました。
でも若手は、かつてシニアの人が
バリバリやってたことを知らない人達です。

なんとかせなあかんなと思い、
シニアの人達と1on1や飲み会を重ね、
意見を聞いてみると
「あんまり中堅の邪魔したらあかんし」
と逆にシニアが遠慮していたり、
「どうせ、もうすぐ会社生活も終わるし」
と諦めていたりという後ろ向きな
そして寂しい声が聞こえてきました。

そんな時にたまたま
PCCプロコーチのNさんと再会し、
職場の課題を相談したところ
「それやったら、その人たちを集めて
グループを対象とするプログラムを
やってみましょか?」という提案をいただき、
「是非是非」ということで1回2時間ほど
8人のシニアのワークショップを10回
やってもらいました。

よくよくシニアの人達の8人を見てみると、
自他ともに認めるやるべき仕事を
自ら見つけ出し、自ら動く
「バリバリシニア」もおられる一方、
先ほどの、どうせ・・・という
「あきらめシニア」という方もおられました。

そこで、Nさんと
「自分らしい人生のワークショップ」
立ち上げるにあたり、
「もう1回ブイブイいわせて欲しい」
という私の願いから、
あきらめシニアの2人にワークショップの
リーダー役をお願いしました。

具体的なこの10回のワークショップの
内容は、割愛しますが、Nさんに
「人生は、65歳で終わるのではなく
まだまだ続きますよね」
「これからの人生の生きる目的をあらためて
意識して今を楽しくしましょうよ」
と明るくリードいただき、
これは間違いなく、シニアの方々に
刺さりました。
かつ希望者には
ワークショップの時間以外に
1on1コーチングで
きめ細かくフォローしてもらいました。

はじめは戸惑い気味だったシニアの人達も
回数を重ね若返っていくようなオーラを
感じ始めました。

この結果ですが、定年等で
プロジェクトを離れた方もいましたが、
「自分らしい人生のワークショップ」が
終了した時には、
活性化した5名のシニアが誕生しました。
(この中には、最初はあきらめシニアの方も含みます)

さて、ここからが私の本番と思い
この5名には2つのチームに分けて、
新しい2つのプロジェクトを
シニアだけのメンバーで取り組んで
もらうようにお願いしました。

さすがに、プロジェクトスタート前は、
シニアから「若いのがおれへんと
年寄りだけでは手動きません」とかの
サボがいきなり現れましたが、
私からは、
「なに言うたはるんですか?」
「誰もきれいなパワーポイント作って
なんか頼んでません!」とぴしゃり。

それからは、
若手にスケジュールの調整やら
資料作りも頼まずに
シニアだけで手分けをするだけでなく
そりゃぁ昔取った杵柄、
上手な交渉や社内調整を
がんがん進めるようになってきました。
加えて楽しそうに取り組む様子も
すごく伝わってきました。

私自身もこんな大事なプロジェクトを
シニアだけにまかしてええんかな?
と悩みましたが、
今はこの心配は杞憂におわり、
「何が起こったん?」
「一体、何やったん」など周りから
注目されつつあるようになっています。

あらためて私自身の気づきとしては、
しっかりとシニアの人に
実力にあった仕事をアサインして
いなかったという大反省でした。
今はシニアの方には、
「シニアの皆さんから仕事がきつくて
何とかしてくださいと言ってもらうことが
私の目標です」とお伝えしています。

でもシニアの方の笑顔が戻ったのがなによりです。

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