疲弊するマネジャーをなんとかしたい

こんにちは。
ウエイクアップの組織変容コーチの
番野智行です。

先日(3/6)のメルマガで、
当社の小西勝巳が書いていた
疲弊するマネジャーと「体育会イノベーション」
の話が私自身の最近の強い問題意識と
重なるため、乗っかりたいと思います。

まずはぜひリンク先からバックナンバーを
ご覧いただきたいのですが、
・社会の変化とともにマネジャーに
求められる役割や責任が増加
・本人だけが背負うのは限界、
パラダイムの転換が必要
という内容でした。

管理職のなり手が減っているという話は
本当によく聞きますし、
罰ゲーム化する管理職』という本が
話題にもなっています。

私が関わる多くの組織でも多かれ少なかれ
起きていることですが、
守秘義務もありますので、今日は私自身を
材料に書きたいと思います。
※別の組織で現在も管理職的な
役割を担っています

■迫りくる「矛盾した要求」

単に求められる目標が高いというだけではなく、
一見矛盾する要求を同時に満たすことを
求められていることが
難しさの本質ではないかと感じています。

具体的に、私自身が最近経験したことを挙げると…
※()内は私の心のセリフ・葛藤です

・目の前の成長を確保するために
既存事業の伸長に取り組みつつ、
中長期的な成長実現のために非連続な
イノベーションにも取り組む
(でも、両方に人を配置する余裕はないぞ…)

・高い業績目標の達成を目指しながらも、
メンバーの働き方のケアも必要
(あとひと踏ん張りをお願いしたいが頼めない…)

・成果に加えて、環境や社会、DE&Iなど
配慮すべき事項が増えてきた
(社会の進歩は喜ばしいこと、しかし難しい…)

・若手の育成に取り組みたいが、
転職の可能性が以前よりも高い
(一方で即戦力の採用は難しい…
オンボーディングも時間がかかるし…)

・関係の質の向上や心理的安全性の
確保が大事だが、業務で皆忙しい
(飲み会で関係を作っていた時代は楽だったが、
そうもいかないのもわかる)

私自身が仕事を始めた20年前は、長く
組織にいる可能性の高いメンバー同士で、
目標に向かって体育会的根性論で
仕事をしていました。
あの時は楽だったのかな…と思います。
(若かったのだとも思いますが)

今は、アクセル全開で、でもブレーキは
しっかり踏んで事故しないように、
交通ルールや環境規制も増えていくけど
頑張りましょうと言われている感じです。

一方で、現在の状況は、人類が
多様性を認め、進化していく過程の
副産物だと私は思っており、
昔に戻るべきだとは思っていません。

私自身も罰ゲームというよりは、
いい成長の機会だと思って楽しんでも
いるのですが、大変は大変で、担いきれず
能力不足に申し訳ない気持ちになることも
しばしばです。

■マネジャーの役割を分業する

ではどうするか。

マネジャーの成長だけでなく、
組織やチームのあり方の変革が
求められているのだと私は思っています。

その中でも最近注目しているのは、
重すぎる責任を構造的に抱えやすい
マネジャーの荷物を
皆で分担できる組織への転換です。

実際に管理職を分業する会社も
徐々に出てきたようです。

日揮、3人で分ける「部長職」 高まる管理職負担にメス
(日本経済新聞、2023年10月26日)

近年話題の「ティール組織」で紹介されている
「ホラクラシー」という仕組みも、
マネジメントの役割を分解し、
複数のメンバーで分担する構造です。
(実はウエイクアップも近い仕組みを採用しています)

実際にこのアプローチを進めてみて、
単に荷物を分けること以上の価値を
感じています。

1つ目は、マネジャーを
矛盾するマルチタスクから解放すること。
アクセルとブレーキの両方に意識を向けて
出るスピードは、超一流のF1ドライバー
でない限り限界があります。
信頼できる仲間がブレーキを踏んでくれる
という安心感があれば、
アクセルを全開にすることも
可能になります。

2つ目は、適材適所を実現すること。
マネジャーになる人も強みや持ち味は様々です。
業績達成が得意なマネジャーであれば、
関係性構築は別の人に任せた方が
全体の成果は高まります。
お互いが学び合い、幅を広げることも
可能になります。

いかがでしょうか。

私はこうしたアプローチが必要だと感じ、
探求中ですが、ぜひ読者の皆様の
ご意見も聞かせてください。

※進めていくうえでは少し丁寧な
プロセスが必要ではあるのですが、
それはまたの機会に…

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