マイノリティ体験がもたらした気づき

ウエイクアップの伴想人メンバーの
チョロこと廣崎淳一です。

伴想人は次世代の経営を担う
変革人財を育てることを目的とした、
経営職経験者たちで作られた
エグゼクティブ・メンター集団です。

6月末の日曜日、
訪れていたドイツのミュンヘンは
カラフルな服をまとった人たちが、
メインストリートを歩いていました。

それはプライドパレードと呼ばれる、
LGBTQ+の認知度や権利の啓発、向上
するためのパレード(デモ行進)でした。
そこではLGBTQ+の当事者だけでなく、
その動きをサポートする
幅広い年齢層の人、子連れの家族など、
まさに多様な人たちが
虹色の旗を振りながら
楽しげに街を歩いていました。

その姿を見ながら
思い出したことがあります。
それはDEI&B(多様性、公平・公正性、
包摂性及び帰属性)活動を支援したい
という志を持つ方々が集まる会での
出来事でした。

参加者が順番に3分ほどの
スピーチを行ったのですが、
いざ自分が話しはじめると
緊張が解けず落ち着かないまま
スピーチを終えてしまいました。

振り返ってその理由を探してみると、
スピーチが上手な方が多くて
自分は上手に話せるだろうかと
心配していたのも事実ですが、他にも
理由がありました。

その場にいた30人強の人たちの中で
男性は私を含めて3人だけで、
女性に囲まれているというその雰囲気に
気後れしていたのです。

普段は男性が多いケースが圧倒的に多く、
いわば「マジョリティ」としての
地の利を生かせる状態でのスピーチには
慣れていたものの、その反対の立場は
自分にとっては特殊な場所でした。

期せずして、大勢の女性の中に数人の男性
という「マイノリティ」という立場を
体験すると共に、その環境で
パフォーマンスを出すことの難しさを
体感しました。

そしてこのマイノリティ体験を思うと、
これは日本の働く女性の多くが
日々体験していることなのではないか
と思い当たりました。

特にマネジメントから経営へと
組織の階段を登るほどに、
登用されている女性の割合が
急激に減る日本では、より多くの
女性管理職が直面している状況なのです。

自分がマイノリティの立場を体験して
ザワザワする感覚や、
身の置き所が見つからない感覚は
自然に起きてしまう「反応」なので、
それ自体が良いとか、悪い
ということではありません。
ただし、その反応に気づいた時に、
どのような言動や行動に結びつけるのかは
意識的に変えることができます。

「マジョリティに合わせる」
「注意深く周囲を伺いながら自分を消す」
あるいは「自分らしく振る舞う」のか。
その時に自分が大切にしている価値観や
Beingを体現できているとすれば、
あなたにとってその場所はDEI&Bの
問題がないか、小さい可能性が高いです。

では、その場においてあなたの同僚や
上司・部下、あるいは人生のパートナーは
どんな反応を受け取りながら
日々過ごしているのでしょうか?

Diversity(多様性) そのものを
大切にすることを基盤とし、Equity
(公平性・公正性=不公平な競争環境の排除)、
そして一人ひとりが自分らしく活躍できる
Inclusiveness、そしてDEIを体感できる
その場所こそが自分の居場所である
といったBelongingを誰もが感じられる
組織や社会に進めたら素晴らしいですよね。

そんな環境を想像してみてください。

まずはあなたの半径5メートルから
そんな環境を作ってみませんか?

すぐにそれを実行することが難しい
としても、その意識を持って
周囲の人と関わり方を
少しだけ変えてみてはいかがでしょう?

やがてそれが組織に、会社に、そして
社会に拡がったらどんなに
素晴らしい世界になるでしょうか?

想像してみてください。

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