コーチングの有効活用

「静かな亀裂」を乗り越える

背中合わせのビジネスパーソン(対立のイメージ)

こんにちは。組織変容コーチの川添香です。

私たち組織変容コーチはチームの関係性を扱いますが、その知恵がパーソナルコーチングでも生きた事例をお話しします。事例はクライアントから承諾をいただいて公開しています。

Aさんは、新しく任されたチームのマネジメントで困っていました。
というのも、チームのベテランのTさんと中途入社のYさんの関係性がどうもよくないのです。「どうも」というのは、表立った衝突や対立は見られないものの、明らかな冷たい空気が二人の間にあり、ミーティングではそっぽを向き、業務連携も最低限なのです。1on1で個別に話を聴いてもどちらも「問題ありません」と言うばかり。

Aさんの心配は二人のギクシャクした関係がチーム全体に影響を及ぼし始めていることです。チームにも二人を気にする空気が生まれ、コミュニケーションの活気が失われているとのこと。毎回ミーティングが重いんですよ……と、途方に暮れている様子でした。

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次の一歩をどこに踏み出しますか? ― 今、人生のハンドルを握り直すとき

一歩を踏み出すビジネスパーソンの足元

株式会社ウエイクアップのチョロこと、廣﨑淳一です。

皆さんは映画『マイ・インターン』(原題:The Intern)をご存知でしょうか?
ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイが主演し、20代・30代中心のスタートアップ企業に、70歳のシニア・インターンとしてデ・ニーロ演じるベンが入社。そしてさまざまな経験を経て、アン・ハサウェイ演じるCEOのジュールズの良きメンターへと成長していく物語です。

ジュールズはアパレルEC事業で若くして成功したものの、事業拡大や夫婦関係などさまざまな課題に悩みます。一方、ベンは豊富なビジネス経験と温かい人柄で周囲と関係を築くのが得意ですが、チャットツールのようなテクノロジーは苦手。そんな世代ギャップやベンの立ち位置が、若いチームにも新しい風をもたらします。

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SNSやニュースに惑わされない方法

情報に困惑する人

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。

最近の国際ニュースを見ていると、不安に感じることがたくさんあります。株式市場が大きく上下したり、 インフレへの心配があったり、トランプ大統領の発言によって経済の先行きが見えなくなったりしています。

こんなとき、私たちはつい、どうにかしようと反応してしまいます。「株価はどこまで下がるのだろう?」「今が買い時なのか、それとも売るべきか?」そんな不安から、SNSやニュースで情報を集めて、どうにか未来を予測しよう、コントロールしようとします。

でも、実際には株価や大統領の発言など、自分ではどうにもできないことばかりです。それは市場だけでなく、私たちの身の回りの環境要因にも同じことが言えます。

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目の前の「当たり前」が消えたときに

緑の中でゆっくり呼吸する人

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。

突然ですが、このような質問を受けたことはありますか?

「あなたが一番大切にしたいことは何ですか?」

一見すると、この問いはシンプルです。けれども、本当の答えを見つけるには、少し立ち止まって自分自身に向き合う時間が必要かもしれません。実は、最近この問いを深く考えざるを得ない経験をしました。それは、入院生活の中での気づきによるものです。

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あなたの組織に「眠っている犬」はいますか?

眠っている犬

組織変容®コーチの木村史子です。

組織の中には、3匹の犬が存在します。
まず、重要で緊急度の高い「吠える犬」。次に、戦略的に重要ではあるが、緊急度は高くない「吠えない犬」。最後に、誰も進んで話そうとはしないけれど、話し合われない限り先に進むことが難しい、話すことのできない問題、それが「眠っている犬」です。
(出典:「フィールドブック学習する組織『10の変革課題』なぜ全社改革は失敗するのか?」ピーター・センゲ他著の書籍)

私たち組織変容コーチは、各企業に赴いて、その組織について、何人かの個人へのインタビューを通じて理解を深め、組織変容のステップを見立てていきます。
その際、組織にいる「吠える犬」と「吠えない犬」、そして「眠っている犬」が明らかになることがあります。

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コーチ選びの新機軸

CPCCの認証バッジ

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。

CTIJAPANの「コーチングを受ける」ページのCTI認定プロコーチ検索
PCCのコーチを検索したところ、登録227名中、103名のPCCがいました。
(2025年4月12日現在)

かなり増えましたね。

CTIの上級コースに参加するには、定期的にCPCCかつPCCの資格保持者から
コーチングを受ける必要がありますが、100名以上もいると、これはもう
選び放題というか「迷い放題」です。

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沈黙デザイナー

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。

突然ですが、「コーチングって何だろう?」と考えたことはありますか?
実は、私はよくこの問いについて考えます。なぜなら、コーチングの価値がまだ世の中に広く伝わっていないと感じるからです。

現在、CTIなどのスクールでコーチングを学ぶ人が増えている一方で、「コーチングとはそもそも何?」という段階で止まってしまう人も少なくありません。

例えば、CTI JAPANのウェブサイトではコーチングについて以下のように紹介されています。

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なぜ外部の視点が「組織の姿」を照らし出すのか

インタビューのイメージ

こんにちは、ウエイクアップ組織変容コーチの山川広美です。

時々「組織変容コーチ」の組織へのアプローチ方法について聞かれることがあります。
様々なアプローチがあるのですが、そのひとつがインタビューです。

このインタビューでは初対面の短い時間の中で、組織のリーダーは気づいていなかった
組織の真実が浮かび上がることがあります。

メンバーが語るのは課題だけでなく「こういう風に働きたい」という願いや、
それが叶わないジレンマといった本音を語ってくださいます。

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F1とコーチング

F1サーキット

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。

3月14日から2025年のF1が、オーストラリアからスタートします。
Netflixでも同じみのオーストラリアの人気ドライバーのリカルドが引退しましたが、同じオーストラリア人のジャックドゥーハンが新たにアルピーヌに加わったので、オーストラリアグランプリも盛り上がることでしょう。私は以前ジャックの父の2輪レーサーのミックドゥーハンのレースをよく見ていましたので、ジャックのF1デビュー(正式には昨年の最後のレース)には感慨深いものがあります。

F1の0.001秒を争う競技の裏側には、ドライバーだけでなく、何百人ものチームスタッフ、エンジニア、データアナリストが存在し、常に「勝利」を追求しています。
実は、このF1の戦略と、私たちが日常で向き合う「コーチング」の本質は驚くほど似ていると私は感じます。

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パーパス経営を本物にするコーチングの力

こんにちは!
ウエイクアップの三升谷真秀(えま)です。

昨年12月13日、無料ウェビナー「パーパス経営を本物にするコーチングの力」
を開催しました。
おかげさまで満席となり、多くの方にご参加いただきました。
この場を借りて、心から感謝申し上げます。

このウェビナーシリーズでは、
「個人のパーパスと組織のパーパスをいかに結びつけ、共に成長し、
より良い社会の実現につなげるか」というテーマを深く探求しています。
シリーズ第1回目では、「個人と組織、そして社会の本質的変化を生み出す
コーチングの可能性」をテーマに、ウエイクアップのメンバー3名が
それぞれのストーリーと実践例を交えながらお話ししました。

登壇者は、小西勝巳(かつみ)、番野智行(ばんばん)、そして三升谷真秀(えま)。
それぞれがプロのコーチとして培ってきた経験を基に、コーチングの力が
いかに個人と組織の変革を後押しするかについて語りました。
当日の詳細な内容は、以下の記事でご覧いただけます。

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