リーダーズマガジン

職場の人間関係を壊す4つの行動とは?

「あなたは職場の人間関係で悩んでいませんか?」

「はい」と答えた方、悩んでいるのはあなただけではありません。
「いいえ」と答えた方、あなたは運がいい、もしくはそこには働きやすい環境や雰囲気を作ってくれているリーダーやメンバー(達)の存在があることでしょう。

「職場はいいけど、家庭がねえ」と答えた方、今回お伝えすることは職場だけでなく身近な人間関係でも役に立ちますので、是非最後まで読んでいただけたら幸いです。

さて、一体どれくらいの人が職場の人間関係について悩みを感じているのでしょうか?

厚生労働省が、平成 24 年に全国13,332の事業所と17,500人の労働者を対象に行った「労働安全衛生特別調査」によると、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレス 」を感じていると答えた労働者の割合は、 全体の60.9%にのぼりました。

その理由の内訳をみると、「職場の人間関係の問題」(41.3%)が最も多く、次いで「仕事の質の問題」(33.1%)、「仕事の量の問題」(30.3%) となっています。

寝ている時間を外したら、私たち社会人が1日の半分以上の時間を過ごすのが職場です。
誰もが安心して気持ち良く仕事をしたいと思っているはずなのに、一体どうしてこうなってしまうのでしょうか?

夫婦・カップルの関係性、コミュニケーションについて40年以上にわたる科学的研究で世界的有名なジョン・ゴットマン博士によると、関係性に決定的にダメージを与える行動として、次の4つを挙げています。

———————
1.批判/非難
2.防御
3.侮辱
4.無視・逃避
———————

これはカップルの研究をベースにしたものですが、組織行動の研究においても、同様に職場、組織の関係性にも適応できると考えられており、「コミュニケーションの4毒素」と呼ばれています。

では、1つずつ見ていきましょう。

1.批判/非難:
仕事においては、厳しいフィードバックや耳痛い真実を伝える必要がある場面はあります。
けれど、相手の性格、人格、能力を傷つけるような言葉は攻撃と受け取られ、関係性を壊します。

例: 「よかれと思って情報提供したのに、何も改善されていません。結局あなたにはやる気がないんですね」

2.防御:
相手から攻められたら、自分を守りたくなるのは人間の性です。
ただ、弁解や言い訳はむしろ火に油を注ぎます。

例:「他のプロジェクトだって忙しいんだ。この仕事だけをやっているわけじゃないのに、なんでわかってくれないんだ!」

3.侮辱:
皮肉たっぷりな物言いや嫌味、冷笑などは、相手だけでなく、職場の空気を凍らせるのに十分です。
侮辱的な言葉は相手に嫌悪感を抱かせ、やる気を削ぎ、人間関係には猛毒として作用します。

例:「で、君、会社に何しに来てるの?」「あー、あの給料ドロボーね。」

4.無視・逃避:
前述の3つの毒素によって職場にマイナス感情が蔓延してくると、次にやってくるのは無視・逃避で、職場は徐々に殺伐としてきます。

例:「おはようございます。。。。(シーン)」「皆さん、いかがですか?。。。(質問者には目を合わせず黙って下を向く)(一部でクスクス笑い)」

さて、このメルマガをお読みの皆さんのチーム、職場ではこれらの「4毒素」はどのくらいありますか?
もしくは、自分がついやってしまっていると思う「毒素」はありましたか?

こう訊かれるとちょっとドキッとされるかもしれませんが、どうぞご心配なく。
これらの行動が0%というチームや組織はまずありません。

一方、こうした否定的なコミュニケーションが肯定的な関わりを大きく上回る場合、職場のメンタルヘルスや離職率などの問題が起きてくると研究では示唆されています。

毒のある行動は多くの場合、無自覚に行われています。
いわば本人のコミュニケーションスタイルの癖であったり、チーム、組織の文化として「伝統的に」引き継がれているものだったりすることが大半です。
ここでのポイントはそこに自覚があるかどうかなのです。

では、これらの4毒素についてどのように対処していったらいいのでしょう。

ここではシンプルに、3つをお勧めしたいと思います。

===========
1) 「4毒素」についての教育啓蒙をチームで行い、
共通言語とする

2) ゴットマン博士の提唱する「解毒剤」を行う
3) リーダーのあり方として「毒素」の奥にある願いを
聞き取ろうとする

===========

1) 「4毒素」についての教育啓蒙をチームで行い、共通言語とする

4毒素がチームの生産性やモチベーションにどれだけ影響を与えているか、ということをリーダーが教育し、チームの中で共通言語にしてしまうことです。
「ゴメン。今、俺防御しちゃったね」などと笑って軽く話せるところまでいけば、大分定着してきた証拠です。

2) ゴットマン博士の提唱する「解毒剤」を行う

「解毒剤」ですが、例えば、相手の人格を非難するのではなく、行動を客観的にフィードバックし、将来への期待を伝える、などがあります。

3) リーダーのあり方として「毒素」の奥にある願いを聞き取ろうとする

「毒素」をどのように捉えて関わるか、というリーダーのあり方も大きく影響を与えます。
ゴットマン博士は「不満の背後には夢がある」という表現をされていますが、毒素の奥にはその人なりの「思いや願い」があるものです。

「あいつはああいうヤツなんだ」という決めつけを一旦脇に置いて、その人の奥にどんな思いがあるのかを聴けたなら、よりよい職場を作る上で大事な情報となる可能性は高いと言えます

さて、ここまでお読み頂いて、皆様はどのような感想をお持ちでしょうか。

「それは確かに理想的かもしれないけど、そんなことやってる余裕も時間もないんだよ」

と言った声もありそうですね。
組織「風土」とはよく言ったもので「関係性創り」は「土壌」改良のようなものです。
目に見えにくい職場の「関係性」も、腰を据えて取り組めば必ず変化が起こります。

まずは目の前の職場の人間関係から、まさに今日のあなたの行動から変化を起こしてみませんか?

参考:ゴットマン・インスティテュート(英語) https://www.gottman.com/

 

 

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「生きている会議の創り方、進め方」  第3号 ~ 全員が発言する ~

今日は立春。
節が明けて、シャンと背筋を伸ばした笑顔が似合う年が巡ってきました。
この1年も、ウエイクアップ・リーダーズ・マガジンをよろしくお願い致します。
今回は、生きている会議シリーズの第3号をお届けします。

つい先日、ある企業様の定例会議をオブザーブさせていただきました。
この会議は、事業展開の中で重要な位置づけを持って年に2回開催される定例の社内会議で、参加人数は90名前後、半日間に渡って催される真剣勝負の場です。

この生きている会議シリーズの第1号、第2号でお伝えした通り、まず、会議の目的を明確にして、全員に共有します。
その上で、この会議をどんな雰囲気にしたいかについて、全員が自らの言葉にして発言する、というセットアップで会議はスタートしました。

そして、経営トップの強いコミットメント、企画メンバーの情熱、会議の進行役を担った方々の手腕、そして参加された方々の真摯な姿勢、これらのエネルギーが相まって、全員が主体性を持って参加できる、まさに生きている会議が展開されました。
このすばらしい成果とチャレンジに、心からの敬意を感じています。

今回はこの有難い体験も踏まえ、「全員が発言する」ということについて触れていきます。
会議が生きているか死んでいるか、ということは、参加する人達の主体性をどう喚起できるかにかかっています。
その主体性の喚起のために、可能な限り、参加者1人1人が発言する機会を設けることが重要になってきます

これは単純な話なのですが、その会議の時間中、どれくらい自分が発言できたかによって、自分がその会議に主体的に参加できているかどうかの実感が左右されることは、皆さまもご自身の経験から容易に想像していただけると思います。

とはいえ、限られた時間の中で、全員に全体の場に対する発言の機会を設けることは現実的ではありません。

そこで活用するのは、2人一組で話す時間帯を会議の進行の中に盛り込んでおくことです
その議題について感じていること、自分の意見、疑問点、どのようなことでもいいので、参加者全員が口を開いて、自分の言葉で発言する機会を設けるのです。

その際に、ちょっとしたコツがあります。

2人一組で話す時間は、双方向の対話ではありません。
時間を区切り、話し手になった人は黙り込むことなく、とにかく話し続けます。
自分の考えがまとまっていない場合でも、まとまっていないまま、とにかく話し続けます。
聴き手になった人は、相手が話すことに対して意見することなく、ただ聴くことに徹する、という一方通行の時間にします。
そして、時間がきたら、お互いの役割を交代するイメージです。

仮に片道90秒と設定すれば、90秒×2回=3分で、全員が自分の意見を口にする機会を持つことができます。
その3分が終わったところで、参加者の中から何人かの声を全体で共有する時間を持てば、‘システムの声’が会議の場全体に聴き届けられる、という次の展開が可能になります。

そのことついては、次号でお伝えしますね。

今回も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

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コーアクティブ・ビジネス会話術 「『いいね』の習慣 」

「でも」「しかし」という言葉は、仕事をする上で人間関係の形成には良くないと知っていても、つい使ってしまうことはありませんか?

人は、自分の意見と違う場合や、もっといい意見やアイデアがある場合、無意識的にこの言葉を使うことが多くなります。

特にビジネスの現場では、より良い問題解決策やアイデアを短時間で考えなければいけない場面が多いので、否定的な接続詞を使いがちです。

否定的な接続詞が悪いと言っているわけではありません。
ここでお伝えしたいのは、ビジネスにおける会話では否定的な接続詞を使うことより、

“肯定的に受け止める”

という会話手法がとても有効だということです。

肯定的に受け止める会話術では、相手と意見が違う場合や自分の想定とは違う意見が出た場合においても、否定的な接続詞の「でも」「しかし」を使わずに、肯定的に「いいですね」「いいね」という言葉で会話をします。

これは、相手が話した内容が一見良いと思えなくても使うことがポイントです。

意見を表明した時に「でも」「しかし」で返されると、出した意見を否定された感覚を相手に与えます。
自分が意見を出した時に、常に「いいね」と受け止めてもらえると、相手に対して親近感や安心感を持つことができますし、意見を出しやすく主体的な行動にもつながります。

そのために、まずは「いいね」という言葉で会話をしていくのです。

ただ、意見が違う時に「いいね」というのは難しいことです。
意見が違うときに、「いいね」と肯定的に受け止めるコツは、相手の意見のすべてを「いいね」と言わなくても良いと知ることです。

意見が出た場合、ある一部分でも「いいね」と伝えることは可能です。

例:「そのアイデアの最初の部分はいいね」

また、何も良い点が見つからなかったとしても、意見を出すことだけにも「いいね」と伝えることができます。

例:「いいね、積極的に意見を出してくれたことがありがたい」

そして、この「いいね」を使いこなす最大のポイントは、習慣にすることです。

どんな時にも、「いいね」からスタートしてみてください。
そこに「なぜいいのか」まで伝えられると、言葉にも信頼感が増し、おそらく部下や同僚から頼られる存在になっていくのではないかと思います。

 

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「歴史に学ぶ日本的なシステムとリーダーシップ」 第3回 ~ もしあなたが真田昌幸だったら ~

年が明けて、大河ドラマも新シリーズが始まりました。
武田信玄という偉大な父親の背中を追い続けた武田勝頼や、父親に絶対的な信頼を寄せる真田家の一族の姿が活き活きと描かれています。

家(いえ)というシステムが絶対的な存在だった時代の中で、父親が発揮するリーダーシップの質が、その家の命運を左右する決定的な要因であったのでしょう。

そして、こうした歴史的な経緯が、リーダーシップの所在を父性に求めるという、これまでの私たちの1つの常識を創ってきたことも、否めないように感じます。

それが父親であろうと、お殿様であろうと、誰か1人のリーダーに組織の命運を託すというシステムは、指示命令、管理や統制という文脈において、その強みを発揮します。
特に、物質的な豊かさを求めて覇を競い合っていた戦国時代には、最も適したシステムだったのでしょう。

一方で、私たちが今、そしてこれからの時代をよりよく生きるためには、このようにリーダーシップを一極に集中させるシステムに限界があることを感じていらっしゃる方も多いと思います。

では、今、そしてこれからの時代に求められるシステムにおけるリーダーシップとは、どのようなものなのでしょうか。

それは、そのシステムが身を置く環境によって、リーダーシップの在り方を、自在に、かつ自律的にデザインできるシステムだと考えています。

その実現のためには、一極集中型の対極として、リーダーシップが偏在する、つまり、誰か1人だけがリーダーなのではなく、組織に所属する全員がリーダーである、というシステムに身を置く術を、今、そしてこれからを生きる私たちは体得しておく必要があります。

その在り方に向けての移行期間において、私たちが今すぐできることは、よく言われることではありますが、私がこの家の父親だとしたら、或いは、この会社の社長だとしたら、という視点からの思索と行動を開始することだと思います。

ぜひ、ご自身の持ち場で、もし自分がその組織のトップだったら、この局面で何を意思決定するのかについて、想いを馳せてみてください。

そしてまた、もし自分が真田家の当主だとしたら、という視点で今年の大河ドラマを眺めてみると、今までと違った形でドラマを楽しめるかもしれませんね。

今回も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

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チームが持続的に機能するための4つのポイント

「チームって何ですか?」

デジタル大辞泉によると、『ある目的のために協力して行動するグループ』とあります。

では、皆さんの組織・チームでは、目的・目標を達成させるためにお互いに協力し合う行動をとっていますか

時々企業の人事や経営企画の方から、

「“チーム”や“課”で1人ひとりは優秀で、自分の役割に一生懸命取り組んでいるけれども、協力している感じがしない」

強いリーダーシップを持った人がチームを引っ張ってうまくいっていても、その人が異動等で離れてしまうとチームが崩壊してしまう」

というご相談をいただきます。

こうしたケースは“誰が悪い”というわけではなく、その組織やチームの中で人と人との間に生まれる“関係性”に問題があるのではないでしょうか。
チームが持続的に機能するために必要な関係性について、4つのポイントを挙げてみます。

1.チームメンバー1人ひとりの意見を出せるオープンな場である

声の大きい人の意見に引っ張られ、それがチームの総意であるかのように決まってしまう時があります
しかし、実際は毎回全員の意見が同じというケースは多くはありません。
むしろ、異なる意見が出てくることが当たり前ではないでしょうか。

1人ひとりが様々な意見を自由に出せることで、チームに対する所属意識が高まり、また新しいアイデアや発想も生まれやすくなります。

2.チームメンバーが、「自分達は何を目指していて(目的・目標)、どんな存在なのか?」ということを認識している

決めた目的・目標に対して、チームとしてどんな価値を提供できるのか、1人ひとりがどんな存在で、チーム対する距離感や想いがどんな状態なのかがわからないこともあります。
そのため、チームの販売目標や行動目標は決まっていても、メンバーが腑に落ちていないことがあります。

地図を見て目的地や目標地点がわかっても、現在地がわからなければ道を進むことはできません。

まず自分達が何を目指し(目的・目標)、どんな存在なのかを知っておくことがとても大切です。

3.意見を出し合い戦わせながら、お互いを尊重し協働関係を創る

チームメンバーが相乗効果を発揮してチームの目標に向かっていくためには、協働関係を創ることが大事です。
しかし、ややもすると、意見の対立を避けてしまうケースが見られます。
私自身、自分の意見に反対されることはあまり好きではありません。
では、どうすればいいのでしょうか。

まずは、反対意見であっても相手の意見をしっかり受け止め、その意見の良いところを見つけることが重要です。
そして、相手の意見に敬意を払いつつも、自分の意見を表明していく。
これが、協働関係を創るコツなのです。

4.不満や愚痴を肯定的にとらえ、チームのエネルギーに変えていく

「不満は口にするな!ポジティブにいこう!!」と、ポジティブを強要する人が時々います。
しかし、不満や愚痴は、その人がチームに対して願っている状態が達成されていないから出てくるものであり、「自分が理想とする姿を達成させたい!」というエネルギーでもあります。

不満や愚痴の奥にある、人の願いや思いを聴いてみると、チームの関係性が肯定的なエネルギーに変わっていくことがよくあります。

この4つのポイントは、組織の「関係性」にフォーカスしたもので、これだけで良い結果が出るわけではありません。
しかしこの4つがあれば、メンバーがお互いに自立し、イキイキとした持続可能なチームを築いていくことが可能になるのではないでしょうか。

ぜひこの4つのポイントから、ご自身のチームを振り返ってみてください。

 

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新年特別号『英雄の始動』~ 2016年、来る年に想う ~」

明けましておめでとうございます。
今年も、ウエイクアップ・リーダーズ・マガジンをよろしくお願い致します。

さて、前回の年末特別号で、

「あなたの使命は何ですか?
ヒーローには必ず使命があるものです。」

と、問いかけさせていただきました。

この年末年始、私自身も機会あるたびにこの問いを話題にしてみて気づいたことは、皆「ヒーロー=英雄」が大好きだ、ということです。

世代毎にそれぞれの英雄がいますが、逆境やチャレンジに立ち向かう英雄たちを応援しながら子供心を昂らせた体験は、今でも活き活きとした楽しい思い出です。

一方で使命に話題を転じると、日常的に自らの使命に想いを馳せている人たちならともかく、一般的には、きっちりとしたセットアップをしないと、その場はまったく盛り上がりません(笑)。

それは何故なのか?

私なりに経験を振り返ってわかったことは、一般的に、使命は無力感と隣り合わせに存在するからです。
その無力感とは、自分が逆境やチャレンジに立ち向かうことを想像した時、自分の内面に自然に沸き起こるものです。

では、私たちは、この無力感にどう対処していけばいいのでしょうか。

これは自然に沸き起こってしまうものなので、無理に観ないようにするよりも、「この無力感、あって当然だよね」と、その存在を認めてあげ、その上でそっと脇においてあげるといいようです。
そうすると、その無力感に自分の全てを乗っ取られることを防ぐことができます

そして、改めて、

「自分の命を何に使うのか?
何に使われたら自分の命が輝くのか?」

について、自らに問い続けることが大切です。

日々のそうした在り方が、あなたの中の英雄を育んでいきます。
あなたの身近にコーチがいるのであれば、このテーマでコーチングを依頼するのもとても有効だと思います。

そして、新たな年を迎えたこのタイミングです。
まずはこの1年、自分の命を何に使うのかについて、肚を決めましょう。
そして、そのための行動を開始しましょう。

ここで最も大切なことは、小さな1歩でもいいから、その行動を開始することです。

起動スイッチを押して、あなたの中の英雄を始動させてください。
あなたの中の英雄を待っている人や応援してくれる人が、あなたの持ち場にきっといるはずです。
英雄には、必ず仲間が現れるのですから。

この1年が、皆さまにとって素晴らしい1年になることを祈念しています。

今回も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

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年末特別号「肚落ち」 ~ 2015年 往く年を想う ~

メリークリスマス!
目には色鮮やかなイルミネーション、
耳には昔懐かしいクリスマスソング、
寒さと暖かさに戸惑いつつの2015年のクリスマス・イブ、
皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

今回と年始の2回は、いつもの連載シリーズから離れて、特別号としてお送りします。
いつも通り、ほんのひととき息を抜いて、気軽にお付き合いください。

さて、2015年もあと1週間となりました。
あなたにとって、今年はどんな1年でしたか?

私の今年は、「肚落ち」に向き合った1年でした。

コーチとしては、お客様のエグゼクティブ・チームとの数々のシステム・コーチングセッションを通じて、チームメンバー全員が「肚落ち」できる戦略やビジョン、キャッチフレーズを参加者全員で握り、そこからチームとして、一貫性のある行動に一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきました

それぞれ、いい意味で一筋縄ではいきませんでしたが、素晴らしい方々とご一緒させていただきましたことを、心から感謝しています。

想えば、そもそもコーチングとは、クライアントの頭の中を猛スピードで駆け巡る数多の考えや思いが「肚落ち」して、本来のその人らしい、肚からの行動を開始し継続するためのお手伝い、と言えるのかもしれません。

経営者としては、弊社関係者一同で「肚落ち」できるウエイクアップのミッション創りに仲間たちと取組み、一定の成果を得ることができました。
一方で、それぞれ価値観の違う関係者全員の「肚落ち」を大切にしながら1つ1つの事業を推進し、局面を打開するチャレンジに、今この瞬間も直面しています。

今年は、私にとって社会人生活30年の節目の年でしたが、未だ未だ修行の身、との想いを新たにしています。
こういう時こそ、自分と自分たちの可能性を信じて、こうした成長の機会に恵まれたこと、そして仲間たちに感謝しながら、今の自分の最良を、1つずつ実行していこうと考えています。

私のことが長くなってしまいました。

あなたの2015年は、どんな1年でしたか?
今年、あなたが向きあったのは、いったいどんなことだったのでしょうか。

お忙しい皆さまのこと、ほんの5分でもいいと思います。
可能であれば、お1人の時間を確保して、往く年2015年に想いを馳せる時間をとってみてください。
きっと、あなたにとって大切な5分間になると思います。

そして、来る年2016年に向けて、設問を1つ。

「あなたの使命は何ですか?」

この問いを、ご自身の内面に問いかけてみてください。
ヒーローには、必ず使命があるのです。

そして、もし可能であれば、ご家族やお友達とできるだけ賑やかに、酒の肴として、それぞれの使命を気軽に話題にしてみることをお勧めします。

今回も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
皆さまにご愛読いただいていること、心より感謝しています。

ステキなクリスマス、そしてお正月をお過ごしください。
ありがとうございました。

 

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コーチング研修を研修で終わらせない4つのヒント

企業におけるコーチング研修は、一般的なものになってきています。

ウエイクアップも多くの企業にコーチング研修をお届けしており、有り難いことに非常に高い評価を頂戴しています。

一方で、必ずと言っていいほど、毎回聞こえてくる声があります。

「実際にやるのは、なかなか難しいよなぁ」

「学ぶ」と「できる」には大きな隔たりがあり、だからこそウエイクアップのプログラムは「体験学習」スタイルでお届けしていますが、それでも上記のような声が完全に消えることはなさそうです。

では、どうすれば「学ぶ」と「できる」のギャップを少しでも埋められるのでしょうか?
私自身、企業内コーチとして長い間活動し、組織開発コンサルタントとして多くの企業に導入のお手伝いをしてきた経験も踏まえ、コツをいくつかご紹介します。

1.学んだ後、使うシーンを特定する

一番もったいない投資は、研修を研修で終わらせてしまうことです。
そのためには、学んだことを使うシーンをできるだけ具体的に特定しましょう。
部下を持つ方であれば目標面談など、部下がいない方はミーティングなどを想定するといいでしょう。

2.コーチングスキルを使うことを強く意識する

せっかく使うシーンを決めても、新しく学んだことを実践するには「使うぞ」という意識のセットをしないと、ついついいつもの会話になってしまいます。
学んだコーチングスキルの中で、特にどれを使うかを決めるのも効果的でしょう。

3.ひたすら使ってみる

コーチングのスキルを身につける1つのポイントは、

「とにかく使ってみること」です。

例えて言うなら、初めて自転車に乗るようなものです。
おそらくその時は最初から上手にやろうと思わず、ただ失敗と挑戦を繰り返したはずです。
コーチングも同様。
回数・時間をこなせば、必ずできるようになります!

4.仲間を見つける

とはいえ、難しさを感じたり、挫けたりすることもあるでしょう。
でもご心配なく。
あなたの近くには、既に一緒に学んだコーチ仲間がいるはずです。
その仲間達とコーチングの練習をしたり、各自の取り組みを共有したり、相談してみるのもいいと思います。

いかがでしょうか?
いずれも意外性がなく、驚かなかった方もいらっしゃると思います。
しかし、当たり前に思われることを当たり前にやることが、実は大事なんです。

コーチングに興味を持ち、可能性を感じた方はぜひ参考にしてください。

 

 

 

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コーアクティブ・ビジネス会話術 「部下に強み・持ち味を伝える3つのポイント」

もし、自分の上司や先輩に自分の強みや持ち味を伝えられたら、どんな気持ちがするでしょう?

おそらく、悪い気持ちにはならないと思います。

この人は、自分のことを理解してくれる、しっかり見てくれる人だという印象になるのではないでしょうか。

コーアクティブ・コーチングでは、コーチングの中で、

「相手の価値観(本人が大切にしていること)を聴き取り、それを言葉にして伝える」

ということを行いますが、部下との会話の中でも、モチベーションアップや信頼関係を強める会話として応用できます。

部下の強みや持ち味を伝えるポイントは、以下の3つです。

1. 実際の仕事の良い成果(事実)や強みを伝える

ここでのポイントは、「言葉にして伝える」ということです。
実際に言葉で伝えられることによって、伝えられた側は実感値が高まっていき、さらにモチベーションがあがっていきます。

例: 「橋元君は、最近のアンケートで、受講生からわかりやすいという評価が多くなっているね。いつも事前準備をしっかりやっているから、結果となって出てきているのだろうね」
2. 部下の価値観を伝える

部下の仕事をよく見ていると、部下が何を大事にして仕事をしているかがわかってきます。
自分自身が大事に思っている価値観を言葉にして伝えられるということは、それだけでも嬉しくなりますが、自分のことを見てくれている、知ってくれているという信頼感の醸成にもなります。

例: 「橋元君の研修を見ていると、受講生との‘つながり’をとても大事にしていると感じるよ」
3. 伝える時の意識

伝える時に、心がこもっていない言葉は、どれだけ良い内容の話をしても伝わりません。

「本音で相手の強み・持ち味を伝える」

これがポイントです。
実際のビジネス会話術の研修では、受講生一人一人に、「誇れる仕事」を語ってもらいます。
自分自身が誇れると思う仕事の中には、その人のこだわりや、何を大事に思って仕事をしているのかが入っています。

もし面談などで、部下とじっくり話す機会があったら、今年の「誇れる仕事」を聴いてみてください。
その話を聴きながら、価値観を直接伝えてみてください。
そして、この会話術には、大きな副産物があります。

それは、相手の強み・持ち味を伝えている自分自身への影響です。
部下の強みや持ち味を伝える時に、おそらく自分自身の心が温かくなるのを感じることができます。

そうです。
この会話術は、伝えている自分自身も元気が出てくる会話手法でもあるのです。

部下のモチベーションアップや信頼関係を強めるだけではなく、ぜひ自分自身のためにも使ってみてください。

 

 

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「歴史に学ぶ日本的なシステムとリーダーシップ」 第2回 ~ 家訓(かきん) 後世に託す想い ~

今日は、歴史に学ぶシリーズの第2号です。

今号では、江戸時代から明治維新にかけての会津藩の物語で、藩祖・保科正之が家訓(かきん)として遺した将軍家への忠義の想いが、200年の時を超え幕末の会津藩主・松平容保の「京都守護職を引き受ける」という重大な意思決定に大きく影響した、とされている物語に注目します。

幕末、結果として極めて不本意な形で賊軍の汚名を着せられた会津藩のその後を想う時、当時の意思決定に対する賛否には意見が分かれるところかもしれません。

ただ、ここで私が着目しているのは、その意思決定の良し悪しではなく、1人の人間の想いが録音や録画技術のない時代の中でも、200年の時を超えて活き活きと生き続けていた、という点です。

この物語は、何らかの条件が整えば、ある1人の人間が「これが大切だ」と信じたことを、時代を超えて後世の人から人へと伝え遺していくことができる、という可能性を私たちに示してくれています。

このことの背景には、想いを発した人物の社会的地位はもちろんのこと、その人物が果たした役割や貢献の大きさ、さらには人徳などの要因があるでしょう。

しかし、より重要なことは、その想いそのものが、先に連なる時代に生きる人達にとっても「確かに大切だ」と実感できる内容であることです。

会津藩で伝承されたことは、主君に対する忠義の精神という、当時の根本的な価値基準であり、この日本という国で古くから育まれてきた、人としての大切な在り方の1つであったことも無視できないと感じます。

そして、だからこそ、会津藩という忠義に生きたシステムが、現代に生きる私たちの心の中に、今も変わらず鮮烈な印象と共感をもたらしてくれているのだと感じます。

今なお、会津の地や、その縁の方々の中に、会津藩の魂が生き続けていることに、心からの敬意を表したいと思います。

さて、現代に生きる私たちが後世に託す想いは、いったいどんなものなのでしょうか。
それは、いつか己の人生を全うする時に、それぞれの胸に去来するものなのかもしれません。

一方で、いつ私たちの命が尽きるのかについては、私たちには知る由がないことも事実なので、改めて、今の自分が後世に託す想いは何か?を問うてみました。

その自問に対する私の答えは、

「人やシステムの可能性を信じる。
そして、自分の可能性も、信じる。」

という想いです。

こうして言葉にして気づくのは、自分が後世に託したいことは、今を懸命に生きている自分へのメッセージそのままであったことです。

もしかしたら、保科正之も、忠義の精神を誰のためでもない、自分自身のために言い聞かせ、その生を、その瞬間を、懸命に生きていたのかもしれません。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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