素振りで大破した窓ガラス どう見るかは私が決める?!

割れた窓ガラス

皆さん、こんにちは。
CTI JAPANで基礎・応用コースのコースリーダーをしている長谷川由香です。

日常でCo-Active®の知恵を活用することは沢山ありますが
私がここ数年で最も瞬発力高くその知恵を活用した体験をお話ししてみたいと思います。

我が家の息子は小学校低学年から少年野球をやっており特に高学年時代は
素振りを日課にしながら日々トレーニングを積んでいました。
そんなある日のことです。

とても寒い日、近くの公園まで行くのを億劫に思ったのか息子はベランダで素振りを始めました。
その様子を目の端に見ながら「ちょっと危ないな」と思った次の瞬間
ベランダとリビングを隔てる窓ガラスが盛大に割れてしまいました。
バットが窓を直撃したのです。

その様子は映画で言うと『007』のオープニングシーンのようでした。
円形の綺麗な穴が開きそこを起点に放射状に割れ筋がガラスを走っていたのです。

その音を聞き慌てて部屋から飛び出してきた家族は
「何やってるの!! ダメじゃないか」と思わず大きな声で息子を叱りました。

「ベランダで素振りをする」=「絶対にやるべきではないこと」と
捉えているところからのその声は子供を責めるような空気がありました。
それも自然な反応ですがその声に委縮する息子を見て私は咄嗟に
「同じように私が怒っても仕方がない」と思ったのです。

そこで私は「ベランダで素振りをする」ということを
「息子が自分の力の強さを学ぶ機会だ」と捉えてみることにしました。
瞬間的な判断でした。そして息子を抱き聞いたのです。

「ねえ、窓ガラスにバットが当たった時どうだった?」
「とても腕が痛かった」と息子。
「今の力で人に当たったらその人は簡単に大けがしてしまうね。それほどあなたの力は強いのだよ」

そう伝えると息子は「怖かった、ごめんなさい。もうベランダで素振りしない」
と泣きながら話したのです。

不思議と私の心は穏やかでした。
窓ガラスが大破したという事象そのものは変わりませんがそのことをどう
捉えるかで私の気持ちが大きく異なることを体感したのです。

Co-Activeコーチングの知恵になぞらえるとこれは
『対象と視点』について深めていくバランスコーチングそのものです。
何か外的な出来事が自分を襲った時、反応して振り回されるのではなく
「どう見るか」を自ら選択しそこから行動するのです。

私の場合『ベランダで素振りをする』という対象について
「やってはいけないこと」と見ると怒りや悲しみが湧くけれど
「息子が身体を通じて大きな学びを得る経験になった」と見るとこれは
きっと息子にとって一生一度の学びの機会だっただろう、と
心穏やかになったのでした。

バランスコーチングは『自律的かつ主体的に選択する』ということに向けて
コーチとクライアントが力を合わせる指針です。Co-Activeのこうした知恵は
コーチングのシーンに限らず日常で突発的に起きる物事についても
応用することができます。

息子はあの一件以来、当然のことながらベランダで素振りをすることは
なくなりました。起こした出来事を「悪いことをした」と見るのか
「学びの機会になった」と見るのか。彼の選択はまだわかりませんが
身近な大人がどう見ているかは子供たちに影響を与えると私は考えています。

Co-Activeを生活でどう応用できるかに意識を向ければ向けるほど
コーチングにおいてもそのスタンスやスキルをスムーズに活用できるようになります。
ぜひ皆さんも今この瞬間Co-Activeのエッセンスが活用できないか、
そんな視点でふと周りを見てみてはどうでしょうか。

もしかしたら意外なところに応用可能な「何か」があるかもしれません。

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