コーアクティブ・ビジネス会話術 「会話の中で、自然にコーチングを使う方法」

コーチングを学んでいる人から、「ビジネスの現場で自然にコーチングをするにはどうしたらいいでしょうか?」という質問をよく受けます。
私は、

「コーチングは自然な会話ではありません。コーチと
クライアントのお互いが協働関係を創って行う会話
なので、通常の会話とコーチングは違います」

と答えています。

通常の会話ではなく特殊な会話なので、コーチングに精通したプロのコーチという職業があり、コーチングをすることによって報酬を得ることが可能なのです。

ただし、こういった前提がありつつ、通常のビジネスの会話でコーチングをしたいというニーズも少なくはありません。

そこで今回は、コーチとクライアントでコーチングをするという正式な場以外で、コーアクティブ・コーチングを実際に行うコツをお伝えします。

まず、コーチングが実際に機能しやすい場をあげると、面談の場です。
1年あるいは半年に1回の目標面談では、上司と部下という立場で行うケースが多いと思いますが、こういった場面では通常の会話よりも、よりコーチングが機能する場が暗黙の合意の中で出来上がっているケースがほとんどですので、積極的にコーチングスキルを使うと良いのではないかと思います。

そして、面談ではなく、通常のビジネスの会話でコーチングを使う場合は、ぜひ「許可取りのスキル」を使ってください。

ここで重要なのは、相手の許可を得ながら話を進めるということです。

例えば、何か相談をされた時に、

「そういった相談は、コーチングをさせてもらうとより良い
答えが見つかると思うので、よかったらコーチングを
させてもらえないかな?」

など、一言相手に許可を得ることによって、相手の心の準備が変わってきます。

また、コーチングを学びたてでよく失敗する例として(私は多く経験しました)、通常に会話をしている最中に、拡大質問や要望などのコーチングのスキルをいきなり使用して唐突感を与えてしまい、相手に不快な思いを経験させてしまうことです。

コーチングで傾聴を学び、人の話を傾聴すると、深い会話になる時がよくあります。
そういった深い会話になると、コーチングを学んでいる人は、善意でコーチングのスキルを使用したくなります。

そんな時こそ、許可取りです。

【例】
「よかったら少し質問させてもらってもいいかな?
○○さんの役にたつかもしれないから」
「今、コーチとして関わらせてもらったら話しやすいと
思うけど、どうかな?」

など、許可取りをしてからコーチングのスキルを使うということを試してみてください。

コーチングを通常の会話で使う場合、大事なポイントは「相手との関係」です。
相手がしっかりとコーチングを受ける状態でいないとコーチングは本来の力を発揮しないので、ぜひそのことを意識してみてください。

 

 

unnamed

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA