半径3mの憂鬱

雲間から差す太陽の光

ウエイクアップの山田希です。

最近、NHK朝ドラ『虎に翼』にハマっています。
ご存じ、日本初の女性弁護士となった三淵嘉子さんの生涯をモデルとしたもので、昨年の放映時は随分と話題になりました。
わが父はわたしが20代の頃、「女の幸せは結婚だ」と言い切り、わたしに「え?今もう21世紀だよね?」と瞬間的な時代錯覚を起こさせた人物であります。なんとその父が勧めてきたがために衝撃を受け、「ドラマ一つで、こんなに人って変わるものか・・・?」と、改めて映像メディアの凄さを思い知らされました。なんなら、30年前に見てほしかったと切実に思いました。

「The medium is the message. (メディアはメッセージである)」というマクルーハンの言葉に出会ったのは20年ほど前になるでしょうか。書店の店頭で見かけただけで、中身を理解しているわけではありませんが、なぜだか「メディア(媒体)がメッセージである」という言葉は強い印象を残しました。

メディアを情報や表現の伝達手段と捉えるならば、紙や映像、音声やインターネット、ウェブサイトにSNS、ブログやメルマガなど、さまざまなツールがあります。身体を使った動きやパフォーマンスを含めれば、究極的には一人の人間だってメディアだと言えるかもしれません。現代は一人の人が多様なメディアを使うことができますから、どのメディアに乗せるかで、どのようにメッセージが伝わるのか、そしてどのような感情や行動を促すのか(または促さないのか)、大いなる実験ができるということでもあります。面白い時代になったものです。

さて、2021年6月から始まり、ちょうど4年間続いたこのメルマガ執筆ですが、今回がわたしの最終稿となります。
小心者のわたしがある程度自信を持って書けることに絞ったら半径3mくらいの範囲に限られてしまいました(時折1mくらいに縮んだ気がします)。わたしを通じて、発せられるもの。それ自体は変わらない(ような気がする)のですが、メルマガというメディアを介することで、どのようなメッセージとしてお手元に届いたのでしょうか。

またどこか違う場所(メディア)でお会いできることを楽しみにしながら、脱稿したいと思います。
これまで長くお読みいただき、ありがとうございました。