社長になって3年半の学び

仲間同士での旅

「カオスを超えて、本質へ」をパーパスに掲げるウエイクアップの平田淳二です。
今日は、個人的な話をさせてください。

ウエイクアップの社長という役割を引き受けてから、3年半が経ちました。前身のCTI JAPANが2000年に創設されて以来、私は三代目の社長としてこのバトンを受け取りました。

その前に1年間、役員として経営に関わっていたので、就任当初からある程度「社長」の仕事は認識していて、重要ではあるけれど、機能や役割の一つとして捉えているところもありました。
もちろん、好む好まざる関係なく会社の顔にはなるし、事業継続の責任もあり、会社を超えて、業界や関連する人たち、顧客や受講生に対しても責任ある立場として、自覚を持って臨んできたつもりでした。

でも、実際に3年半やってみて、想像していた以上にこの役割の“重み”と“影響力”を感じています。

正直に言えば、頭の中から「会社」が消える瞬間がないというのが実感です。
休みの日も、旅先でも、友人との会話の中でも、どこかに会社のことが同居している。
それが良いとか悪いではなく、「そういうものなんだな」と身体で学んでいった3年半でした。

過去に個人事業主として十数年ウエイクアップに関わった時も、それなりに責任を背負っていたつもりでした。
でも、社長という立場はまったく別物で、知らず知らずのうちに、

「この決定は誰かの人生に影響してしまうかもしれない」
「これを言うことで、誰かが傷つかないか」

そんなことを常に考えるようになっている自分がいます。

そして、すべての決断が「最終的には自分に返ってくる」という、ある種の孤独感。
これは実際にやってみないとわからない「独特のしんどさ」があると感じています。

前の社長が「社長という役割だけは、他とは違う」と言っていた意味が、今では痛いほどわかります。

それでも続けられているのは、やはり仲間の存在があるからです。

ウエイクアップには、日本トップクラスのコーチたちが集まっていて、彼らはコーチングの時間だけでなく、日常の中でも、私の不安や迷いを受け止め、問いかけ、共に歩んでくれる人たちです。また、社員も熱い思いをもち、自分たちの仕事に誇りをもっている人たちに囲まれています。

全員が個性的で、面白く、だからこそ意見もバラバラになることもあるけれど、それを尊重し合いながら前に進める関係性があります。

ただ、意見がまとまらない難しさや、ゼロからつくる苦労などが常について回ります。

でも、それがこの会社の面白さであり、魅力でもあります。

ここまでいろいろ書いてきましたが、結局なにが言いたいかというと

「まともにやっていたら、この役割はやってられません」(笑)

だからこそ私はこの役割を“クエスト”として捉えることとしました。

CTIのリーダーシップの文脈では「クエスト」とは、人生の目的を現実化する行動。
私なりに言えば、RPGそのままです。ドラクエです。

クエストは、世界平和でもいいし、魔物から姫を助ける旅でもいいし、自分で農業を始めるのもいいし、私の場合は「仲間と一緒に、真剣に遊びながら、目的に向かって進む」そんな旅なのです。

ここまでの3年半の学びをまとめると

  • どんな役割も、“自分の言葉”で引き受けた瞬間から意味を持ち始める。
  • がんばりすぎず、でも手放しすぎず、「ちょうどいい力の入れ方」を探すのがコツ。
  • 一人で背負いそうになったら、“一緒に旅してくれる仲間”がいることを思い出す。
  • うまくいかない日があっても、それも物語の一部、楽しもう。

最後に

役割を“こなす”のではなく、
それを“クエスト”として生きるとき、
日常が冒険になり、困難が学びに変わっていく。

そんな日々の中で、私は今日も社長という旅を続けています。