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こんにちは、ウエイクアップの組織変容コーチ、番野智行です。
先日、セミナーでお話をしていたとき、
「組織変革にネガティブな態度を取る人への対応」について質問を受けました。
少し対応に苦慮しているというニュアンスも受け取りました。
このテーマは、多くの組織で共通する課題でもあるため、
改めて考えてみたいと思います。
そして、実は、私自身もそう思われる態度を取っていた過去があります。
(今もかもしれませんが…)
その経験も振り返ってみたいと思います。
実際、組織に関わっていると、そういう言い方はしないまでも
「厄介者」のように扱われている人に出会うことがあります。
例えば、空気を読まずに異論を唱え、「もういいでしょう」と煙たがられる人。
細かい点にこだわり、周囲から「面倒くさい」と思われてしまう人。
逆に、取り組みに対してネガティブな意見を表明し、「要注意人物」になってしまう人。
良い施策を前に進めたい人にとっては、こうした態度が
組織の進化を妨げるように見えることもあるかもしれません。
しかし、本当に彼らは「厄介者」なのでしょうか?
組織に関わるにあたり、個別にお話をお聞きする機会も多いのですが、
まず言えることは、
「番野さん、私は組織の変革を邪魔してやろうと思っているんです」
と考えている人には出会ったことがありません。
むしろ、彼らの話に好奇心を持って耳を傾けると、大抵の場合
「組織をより良くしたい」という問題意識や願いを持っています。
確かに表現が不器用であることも多く、それはその方の課題なのですが、
同時に貴重な少数意見だと感じることも少なくありません。
こうした時には、周囲がどのようなスタンスで関わるかが
カギになると思います。
「また反対しているな」「ちょっと厄介だな」と感じたときこそ、
「この人は何を大事にしているのか?」と好奇心を持って話を聞いてみる。
そのことをおすすめしています。
第三者の立場であれば比較的やりやすいですが、
当事者同士だと難しいこともあるかもしれません。
その場合も、時間や場所を改めたり、
受け止める姿勢を整えて話を聞くことも有効でしょう。
結果、組織にとって貴重な視点を得られることがあります。
それ以上に大きいのは「自分の意見を聞いてもらえた」という体験があることで、
その人の執着が和らぎ、むしろ前向きに関わってくれる存在になっていくこともあります。
最初に私も「厄介者」と見なされていた時期があったと書きました。
実は他のメンバーが私の言葉に耳を傾け、気持ちを承認してくれたことが、
私自身が厄介者を脱するきっかけでした。
そこからは私自身が「自分はどう伝えればよいのか」を考え始めたのです。
いまも、関わってくれた人たちに、本当に感謝しています。
組織にいるのは、「厄介者」ではなく、
ただ、そのようにラベルを貼られてしまった人なのかもしれません。
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異なる意見も出し、お互いに受け止めながら、
組織変革を前進させたいという方、
ぜひウエイクアップの組織変容チームにお問い合わせください。
ご関心のある方はぜひお問い合わせフォームにてお送りください。