「カオスを超えて、本質へ」を掲げるウエイクアップの平田淳二です。
昨日、Co−Activeコーチングの上級コースのグループコールの2回目が開催されました。
グループコールは2週間に1回のペースで半年間続いていきます。
今回のメルマガはそのペースに合わせて、上級コースのグループコールの
トピックについて書いてみたいと思います。
今週のトピックは「礎」です。
Co-Activeコーチングには以下の4つの礎があります。
・人は創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である
・その人すべてに焦点を当てる
・今、この瞬間から創る
・本質的な変化を呼び起こす
上級コースをリードしてきた中で、多くの人が特に苦戦する礎が
「その人すべてに焦点を当てる」のような気がします。
基礎コースの初日から「人に焦点」を学んでいるはずなのに、
上級コースの最後まで苦労することが多い礎です。
多くのコーチが人に焦点をあてようと思っているにも関わらず、
問題解決をしてしまいます。
なぜ、コーチングなのに、問題解決をしてしまうのかと言うと、
私たちの思考パターンや習慣が要因だと思われます。
例えば、学校や職場では問題が起きた際にそれを解決する能力を
求められるのが一般的です。そのため、相談を受けたときにも
「正しい答えを出すことが大事」と感じる傾向が強いのです。
また、「この人を助けたい」という純粋な思いから
解決策を提示しようとすることもあります。特に親しい相手の場合、
その気持ちはさらに強くなります。
さらに、相談者が「答えをくれるだろう」と期待している場合、
相談を受けた側はその期待に応えなければと感じます。そのため、
自然と問題解決をしてしまうのです。
「その人すべてに焦点を当てる」という関わりは、日常ではあまり
使われないため、難しい関わりであることは間違いありません。
しかし、普段使われないからこそ、コーチングの価値を際立たせる
ものでもあります。
たとえば、あるクライアントが「会社で不当に評価されている。
自分より能力が低い若手が高く評価されている」という悩みを相談
してきたとします。
多くの人は次のような事実確認を行うでしょう。
・誰がどのように評価したのか?
・評価の仕組みはどうなっているのか?
・具体的な事実は何か?
これらは問題解決を目的とした有効な質問です。
しかし、「その人すべてに焦点を当てる」視点では、次のような
深い質問が生まれます。
・あなたはこの状況でどんな自分になりたいですか?
・仕事を通じて何を成し遂げたいと考えていますか?
Co-Activeコーチングでは、問題そのものを解決するのではなく、
クライアント自身の価値観や人生の目的に焦点を当てます。
実際のところ、その人すべてに焦点を当てたコーチングをするには、
少なくとも次の3つの意識が必要ではないかと思います。
・問題解決しようとする自分に気づく
相手の話を聞きながら、「すぐに答えを出そうとしている自分」に気づき、一度立ち止まること。
・傾聴ー相手が本当に求めていることを聴く
「相手の思い」や「本当に大切にしているもの」を丁寧に聴くことが大切です。
・好奇心ー「この人はどんな未来を描きたいのだろう?」という純粋な
興味を持つと、問題ではなく、その人自身に焦点を当てやすくなります。
また、人に焦点を当てる関わりが、クライアントにとって重要であることを
理解してもらうこともポイントです。そうすることで、クライアントの
「答えをくれるだろう」という期待が、「自分に焦点を当ててほしい」
という期待に変わり、コーチングがより効果的に進むようになります。
このような説明があるとなんとなく理解できるかもしれませんが、
実際に人に焦点を当ててコーチングをするのは難しいものです。
コーチングの上達には、実践の量もかなり影響します。
ぜひ、実践を繰り返してみてください。
目指せ100時間コーチング!