「カオスを超えて、本質へ」
ウエイクアップの小西勝巳です。
「企業文化を変えようと色々な制度改革をやってきたが、なかなか変わらない…」
「文化のような“ふわふわ”したことより、事業戦略や業務プロセス改革が急務だ」
「風土改革を目指してワークショップを何回もやってきたが、変化の実感がない…」
お客さまと会話していると、企業や組織の文化・風土について、上記のような
様々な声が聞こえてきます。
人的資本経営を進めていく上で「文化」に関心が高まってきていると同時に、
「文化を変える」ことの難しさも感じていらっしゃることが伝わってきます。
企業や組織の文化を変えていくには、知恵も必要ですし時間もかかります。
そして各組織に歩んできた歴史や特徴があるため「これをやればOK」という
ような鉄板の打ち手があるわけでもありません。
しかし、私がCo-Active®コーチングやシステムコーチング®で関わらせて
いただいた中では、文化を変えることに成功したように思える組織には、
1つの共通点がある気がします。
その共通点は「文化が変わり始める時」。
共通点としては、組織の中の「誰か」が
「この文化を作っているのはまさに自分(達)だ…文化を変えるには、まず
自分(達)が変わらないとだめなんだ」
と気づき、覚悟を決めるところから始まっているところです。
「誰か」には、色々なケースがあります。
社長や部門長のような組織のトップの場合もあれば、役員チーム、組織の
ミドルマネジメントチーム、さらには問題意識を持っている有志チームや、
一担当者の場合もあります。
いずれの場合も、
「変えたいと思っているまさにその文化を作っているのは自分(達)」
という「意図せぬ共犯関係」に気づき、少なからぬショックを受けるところ、
そして自分(達)から変わっていこうという「当事者意識」を持つところから、
文化は変わり始めるのです。そして弊社ではCo-Active®コーチングや
システムコーチング®で、その瞬間に関わらせていただくことが多いです。
一方、この当事者意識が芽生えない場合、文化はなかなか変わりません。
「人事制度を変えればいいのではないか」
「業績管理の仕組みを変えるべきだ」
「戦略が良くないから、もっといい戦略を作るべきだ」
「幹部やマネジメント層がもっと現場の声を聴くべきだ」
「社員一人ひとりがもっと主体性を発揮してチャレンジすべきだ」
「企業文化変革の担当は…人事部か経営企画部ではないか」
…など、自分以外の何か/誰かに期待している間は、
なかなか文化は変わらないと感じます。
これは「適応課題と技術的問題」の違いとも言えます。
「適応課題と技術的問題」はハーバード・ケネディスクールの
ロナルド・A・ハイフェッツ氏が分類したもので、既存の方法で解決できる
問題のことを「技術的問題」(technical problem)、様々な要素が複雑に
絡み合い既存の方法では解決できない、一人ひとりが変わる=適応を要する
問題のことを「適応課題」(adaptive challenge)と定義しています。
企業文化の問題は殆どの場合、その組織の歴史も含め様々な要素、組織、
人間関係などが絡まった適応課題です。
そして絡まっているが故に、当事者意識を持った「誰か」が変わり始める
=適応し始めると、その影響が関係性のネットワークを通して、じわじわと
伝播していくのです。
ここで聞こえてくるのは、インド独立の父・マハトマ・ガンジーの言葉
とされる、次の言葉です。
“Be the change that you wish to see in the world”
「あなたが見たい世の中の変化に、あなたが自身がなりなさい」
「自分は組織の中で『意図せぬ共犯関係』に気づいた『誰か』かもしれない…」
そう感じた方は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。
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