ウエイクアップ組織変容®コーチの
木村史子です。
先日、「組織変容®は誰が発端になると
うまくいくのか?」というテーマで
クライアントと話をしました。
- 異動希望や、退職が多く、いつも採用や社内での人材獲得にパワーが取られている
- エンゲージメントやメンタルヘルスについての社内調査の指数が低めで安定している
- 最悪な状態に至ってはいないので、今すぐやらなければならない「必然性」に欠ける
- 業務改善を進めるはずが、なかなか進まない
- 部下育成が後回しになり、目前の緊急テーマに管理職がプレイヤーとして対応している
- 上層部は縦割り意識が強く、経営改題について、他部門のせいにする傾向がある
などなど、みなさん今のような状況を
望んでいるわけではないのですが、
漫然とその状態を続けてしまっている
ことはよくある話です。
そんな中でよくみられるのは、
「誰か(自分以外の)優秀なリーダーが
現れて大改革をしてくれるのではないか」
という淡い期待なのではないでしょうか。
組織変容®をチームスポーツに準えたとき、
その期待は報われるかもしれないが、
多くは報われないということがわかります。
県大会優勝レベルのチームが、全国大会
優勝を目指すとき、もちろん優秀な
監督やコーチがチームを改革することで、
その夢が叶えられることはあるかも
しれません。
しかしながら、選手一人一人の
実力アップが不可欠であることは
確かです。
組織変容®のアプローチは、東洋的
(漢方薬的)であり、
西洋的(外科手術的)ではない、とは
よく言われることです。
つまり、組織変容®のほとんどは、
優秀な執刀医が外科手術を施すように、
優秀なリーダーが一気に治すようなもの
ではなく、慢性病であることを受け入れ
この病とどう付き合って
「寛解」させていくか小さな改善行動を
積み重ねるのと同じように、
構成メンバー一人一人が自らと、
自分を含む組織の状態を受け入れ、
小さい努力を積み重ねるところから
始まるように思えます。
そんな時、構成メンバーの誰かが、
今いる安全な場所から、リスクをとって
一歩踏みだすとき、周りの人の一歩を
後押しします。
その積み重ねが組織変容®に繋がって
いくように思えます。
- 誰もが目を背けていた、組織の根本的な課題を口にしてみること
- いつもは飲み会で話していた上司への愚痴を、オフィシャルな場で「話し合うべきテーマ」として取り上げること
- 一時的に生産性が低くなるために、避けられてきた業務改革や若手育成に着手すること
- サポートが必要な人や部署に、「おせっかい」してみること
- いつもは決して口にしなかった弱音を吐いてみること
そんな小さな変化が、
他の人の変化を後押しし、組織変容®の
きっかけになっていく場面を
たくさんみてきました。
つまり、組織変容®はトップダウンでも
ボトムアップでもなく、どこからでも
始められるということです。
あなたが、今の組織で一肌脱いで
何かを始めるとしたら何ですか?