人の感情を扱うことがなぜ大事なのか?

ウエイクアップの上田晶子(あっちゃん)です。
コーアクティブ・コーチングの
トレーニングプログラムの
トレーナーを担当しています。

「その人全てに焦点を当てる」
(Focus on the whole person)ことを
人間観の一つとして大事にしている
コーアクティブ・コーチングでは、
「感情/気持ち」もまた、
人だからこそ持つ、
大切なその人の一部であり、
もっというと、その人ならではの
エネルギーである、と捉えて扱います。

コーアクティブ・コーチングを学び
実践する過程で、
“感情や気持ちにも焦点を当てること”に
驚きや戸惑いを感じた方も
多くいらっしゃるのではないでしょうか。

「感情/気持ち」に焦点を当てることが
なぜ大切で、それが人の変化や成長や
自己認識にどう影響するのか。

先日、そのことについて、自分ごととして
感じる出来事がありました。

来春に小学校に入学する長男の
ランドセルを選びに出かけた時のことです。

複数ある選択肢の中から
「これに決めた!」と一つを選んで、
よいしょと背中に背負って
鏡に映った自分をうれしそうに眺めている
彼の姿を見ながら、ふと、
胸が熱くなり、泣きそうになっている
自分の気持ちに気がつきました。

帰宅後、一緒にお風呂に入りながら
その瞬間のことを思い出して、話をしてみました。

「今日、お気に入りのランドセル、
見つかってよかったね。
ママね、○○がランドセルを背負ってるの
見てて、なんだか泣きそうになったんだよ」

「そうなの??」

「そうだよ。この気持ちはね・・・
うれしい気持ちとね・・・
あとは、なんだろうねえ・・・うーん、
やっぱりうれしい気持ちだったかな」

「そうなんだー、
ママ、うれしい気持ちだったんだね」

こんなやりとりの後、
ドライヤーで髪を乾かしながら、
うれしい気持ちももちろんあるのだけど、
それだけじゃない、ピタリとこれだ!と
一言で言い表わせないような、いくつかの
気持ちがあったことに気づきながら、
また、胸が熱くなりました。

さらに自分の気持ちに意識を向けてみると、

彼が大きく成長したことへのよろこび、
自らこれだ、と選ぶ姿を
頼もしく思う気持ち、
同時に、どんどん大きくなって、
どんどん私の側から離れて
自分の世界を生きてゆくことへの
どこか切なさのような感覚、
そしてまた、そんな彼の姿を
どこまでも見ていたい、という願い

たくさんの気持ちが
自分の中で織りなされ、
一枚の編み物のように存在している
ことに気がつきました。

そして、そのことに気がついて、
彼の存在があるから、
私はこんな気持ちを抱き感じる経験を
させてもらっているのだなと
感謝の気持ちが湧きました。

「感情」は、自分と人、
自分と世界がどう影響しあっているのか、
について、多くのことを教えてくれます。

そして、自分の感情を受け取り感じることは、
自分という複雑で豊かな存在について、
より自己理解を深め、自分自身と
共に生きることにつながっています。

コーアクティブ・コーチの皆さん。

引き続き、
丸ごとの自分と、丸ごとの相手と共に、
豊かなジャーニーを。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA