世紀の逆転劇

平田淳二です。

バスケットボールの
ワールドカップが幕を閉じ、
現在はラグビーワールドカップが
ニュースの中心となっています。

私が特に心に刻まれているラグビー
ワールドカップの試合といえば、
2015年に行われた日本対南アフリカ戦です。

この試合、日本は予想以上の健闘を見せ
終盤には29対29という同点の状況でした。
しかしその後、南アフリカが
ペナルティキックを成功させ、
32対29とリードしました。

試合終了間際、日本は反則による
ペナルティキックの機会を得ました。
通常ならば、このキックを成功させて
引き分ける選択が考えられます。
実際、ヘッドコーチのエディ・
ジョーンズ氏もそのサインを出しました。

しかし、選手たちから
「同点では歴史が変わらない」という
声が上がりました。そしてキャプテンの
リーチ・マイケル選手は勇敢にも、
不確定要素の多いトライを目指す
スクラムを選択しました。
結果、日本はトライを成功させ、
この試合で大番狂わせを果たしました。

興味深いのは、試合終了後、
ジョーンズヘッドコーチが選手たちの
判断を称賛した一方、試合中は彼の顔が
固くなっていたと言われています。

私も経営者として
この感覚が理解できます。
自分だったら、最初に
「えっ」
と思って、心を冷静にしようと試みます。
そして、次に選手の判断を尊重して、
応援することに徹します。

実際の仕事の場面で、
指示と現場の判断が異なる場面では、
その背後にある理由や背景を確認し、
できる限り現場の判断を尊重する
と思います。

なぜなら、そのような判断が彼らの
成長の機会となり、結果として
組織の成長にも寄与するからです。

組織の成長のためには、
上司の経験だけを頼りにするのではなく、
部下たちにも挑戦の機会を与える
ことが必要です。それが
新しい変化やイノベーションを生む鍵
であると私は信じています。

ただ、組織としても上司としても、
部下に数多くの挑戦の機会を創り、
失敗を許容し続けるのが難しいことは
間違いありません。

しかし、
コーアクティブ・コーチングの礎である
NCRWのスタンスを取り入れることで、
部下の能力や可能性を最大限に
活かしやすくなります。

それは、
部下が持つ創造力や才能を信じ、
欠けるところのない存在として扱う

というスタンスです。

一方、部下ができないと決めつけ、
上司が全てを指示・介入するという
スタンスは、組織の成長や部下の成長を
制限する可能性があります。

どちらのアプローチが組織を
強化するかは、その組織の文化や
状況によるでしょう。
ただ、部下の力を信じ、
サポートすることで、より持続的な
組織の成長が期待できると考えます。

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