夏が来れば思い出す

ウエイクアップ組織変容®コーチの
小西勝巳です。

毎年、夏休みの時期に必ず思い出す……
というより、思いを新たにすることが
あります。

「昭和16年夏の敗戦」(猪瀬直樹 著)

この本には、組織に関わる者として深く
心に刻んでおきたい教訓がたくさん
詰まっています。

時は太平洋戦争開戦の前年、1940年
(昭和15年)10月。内閣総理大臣直轄
の研究所として若手精鋭が集められ
「総力戦研究所」が発足し、
「対英米戦」をシミュレーションしました。
そして開戦直前の1941年(昭和16年)の
8月に、内閣にその結果を報告しました。

「開戦したら日本は必ず敗れる。
だから、日米開戦は何としても
避けねばならない。」

その後の悲劇の歴史をほぼ完璧に
シミュレーションしたこの報告にも
かかわらず、日本は開戦への動きを
止めることができませんでした。

縦割りで全体最適を考える機能のない
組織構造や、牽制機能が働かない制度上
の問題などもさることながら、組織に
関わる者として突きつけられるのは
「空気」に流された意思決定という
問題です。

「総力戦研究所」がデータに基づき
客観的にシミュレーションした結果
よりも、「組織に漂う空気」や、
「時代に漂う空気」……こうしたものに
流されて、能動的というよりも受動的に
意思決定してしまう……こうした事態は
現代日本にも通じる、根深い問題だと
感じます。

そしてこの「空気」の支配、
コーチングや組織変容®の観点では、
私たち一人ひとりの意識の問題、そして
その組織メンバーの関係性の問題です。

例えば……
・何かの議論の中で、少し言いにくいと
 感じた時にも、自分の意見を言えるで
 しょうか?
・自分の意見と違っても、他の人の意見
 に真摯に耳を傾けられるでしょうか?
・上司の顔色をうかがって、忖度して
 しまうことはないでしょうか?
・事前に落とし所を決めておき、議論を
 誘導するようなことはないでしょう
 か?
・綺麗な戦略はあるのだが、どうも現場
 の実態と乖離していて現場に諦め感が
 漂っていないでしょうか?
・変化・成長途上のチームで、いい雰囲気
 ができてきたにも関わらず、それを
 意識できず、さらなる変化・成長の
 チャンスを逃していないでしょうか?

こうした傾向は、太平洋戦争の開戦に
至った「空気の支配」と地続きのもの
だと感じます。
そしてそれは、誰かすごい人が解決
してくれる問題ではなく、私たち自身の
問題なのです。
日本では「空気を読む」能力が高い人が
多いゆえに、それに支配されず意識的に
関わっていけるようになることが
ポイントだと思うのです。

ウエイクアップでは、リーダーへの
コーアクティブ・コーチング®や
コミュニケーション・トレーニング、
チーム・組織へのシステムコーチング®
などを組み合わせた「組織変容」の
アプローチで、「空気の支配」や
「空気に流された」意思決定ではなく、
より多様な声が反映された
意識的な意思決定、組織運営

ご支援していきたいと考えています。

8月15日の全国戦没者追悼式典の黙祷の
サイレンを聴きながら……それが先の
大戦で多くの犠牲者を出してしまった
日本で、コーチングのサービスを提供
させていただいている今の私たちの使命
だと感じます。

自分の組織で「空気」に流されるような
感覚があると感じる方は、まずは弊社の
組織変容コーチにご相談ください。
一緒によりよい組織のあり方を探求して
いきましょう。

※組織変容®は、
株式会社ウエイクアップの登録商標です。
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