ウエイクアップ組織変容®コーチの
木村史子です。
先日、映画
『憧れを超えた侍たち 世界一への記録』
を観てきました。
WBCで世界一になった
侍ジャパンチームの物語です。
栗山監督のチームづくりには、
組織変容コーチとしての私にも響くものが
多々ありました。
最高の成果を出したチームを作った彼の
チームづくりから学べることを、
いくつか書いてみたいと思います。
① キャプテンを置かない!
~「役割」をうまく使いながら横の関係性をつくりやすく~
今回特徴的だったのは、栗山監督が
「キャプテンを置かない」という
選択をしたことだと思います。
侍ジャパンでは
「選手一人一人がリーダーであること」
が求められました。
リーダーであること、つまり、
主体者であるということ、そのために
栗山監督はキャプテンを置かなかったのでしょう。
上下のある役割の関係性があると、
自然とその役割に応じた
上下のコミュニケーションが行われます。
例えば、チームのために何か試みようと
思った時に、キャプテンの意向を
確認することも出てくるでしょう。
侍ジャパンチームにはそれが必要ありません。
同僚であるチームメイトに相談することは
あるかもしれませんが、キャプテンに
「判断を仰ぐ」必要はないわけです。
自然と、このチームを一人一人が牽引
していく、誰もがリーダーとして存在する
稀有なチームが出来上がったのだと思います。
② 最初の連絡は監督から直接
~リーダーが直接、自分の声で勇気づける~
映画の中では、選抜選手を決めていく
プロセスやそのミーティングも
詳細に描かれています。
選手が決まり、
それぞれに連絡する段階になって、
栗山監督が大事にしたのは
「監督である自分が
選手に直接連絡すること」でした。
事務局の方が
「それでは、それぞれの球団を通して連絡を始めます」
と会議を締め括ろうとするのですが、
「いや、それは僕がやります。球団を通じて
『WBCから連絡きたけど、どうする? やる?』
みたいなのは、ちょっと違うと思うんですよ」
と頑なに事務局が提示した連絡手段を
固辞していました。
仕事のアサインがある時に、
「あなただから」「あなただからこそ」
「こんな期待がある」とリーダーが
直接伝えることがいかに大切かを
栗山監督はご存知なのでしょう。
それは会社組織でも同じこと。
人事や重要なアサインについては、
実務的な連絡手段を超えて、
「自分が直接勇気づける」ということが
時に有効なのではないでしょうか。
③名前で呼び合うチームに
栗山監督は、選手を下の名前で呼びます。
普通の組織で上司が部下を下の名前で呼ぶと
ちょっとびっくりされるかもしれませんね。
私が新卒で17年勤めた会社も、上司が
部下を下の名前で呼ぶような風土がありました。
○○課長と役職で呼んだり、○○さんと
敬称をつけたりするよりも、
人と人として距離が近くなることを
重んじているのでしょうね。
栗山監督は、チームが成果を上げる関係性を
作っていくために、
さまざまな工夫をされていました。
組織で働く皆さんにも何かに
お役立ていただければ幸いです。