ウエイクアップの小西勝巳です。
■ウィズコロナからアフターコロナへ
ゴールデンウィーク明けの5月8日に、
新型コロナウイルスの感染症法上の
位置づけが季節性インフルエンザと同じ
「5類」に移行して、日本社会も
「ウィズコロナ」モードから徐々に
「アフターコロナ」モードに変わりつつ
あります。
私自身も対面の打ち合わせが増えたり、
アクリル板の間仕切りやマスクなしで
話す機会が増えたりする中、
「あ、やっぱり人とリアルに会って話す
のは、いいなぁ」
と改めて実感しています。
それは単に元に戻ったという感じでは
なく、コロナ以前の「ビフォーコロナ」
の時よりもその良さをしみじみと
味わっている気さえしています。
■感覚の変化?
皆さんはいかがでしょうか?
コロナ禍という辛く大変な時期を
経験した今、感覚が微妙に変化している
ことを感じませんか。
私たちの幸せ/ウェルビーイング(以下
『ウェルビーイング』と表現します)の
感覚が、コロナ前と少し変わっている
ように思うのです。
この感覚は、アフターコロナに向けた
人と組織のあり方を考える際に大事
だと思います。
これからの施策を「ビフォーコロナ」の
感覚でやってしまうと、
外してしまいかねません。
ウェルビーイングは元々、人それぞれで
多様なものです。
それがコロナ禍の中で各企業や
一人ひとりが様々な工夫を重ねることで、
より実感されてきたのではないでしょうか。
■ウェルビーイングが社会の中心に
少し遡ると、コロナ禍の真っ只中の
2020年に、通称・ダボス会議を主催する
世界経済フォーラムの創設者・
クラウス・シュワブ会長が
「第二次世界大戦後から続くシステムは
環境破壊を起こし、持続性に乏しく、
もはや時代遅れだ。
人々の幸福を中心とした経済に
考え直すべきだ」と発言されたことを
覚えていらっしゃる方もいるでしょう。
(参考:日本経済新聞 2020.10.29)
また最近では、
人的資本経営への着目の中、改めて
ウェルビーイングへの注目が高まっており、
ウェルビーイング経営による以下のような
メリットも様々な
研究や事例で語られています。
・生産性、創造性の向上と業績向上
・従業員エンゲージメント向上
・離職率低下
・心身の健康促進
・社会的評価、ブランド価値向上
Google Trendsで「ウェルビーイング」と
「人的資本」の過去5年間の推移を見ても
右肩上がりで関心が増加していることが
伺えます。
(参考:Google Trendsでの
「ウェルビーイング」と「人的資本」の比較)
■「人に焦点」がより重要に
ウェルビーイングは「人」が感じるものです。
従って、これからのアフターコロナの
時代に、多様な一人ひとりの
ウェルビーイングをより追求し、同時に
組織・企業としてのウェルビーイングを
実現し、価値を発揮していくためには
「人に焦点を当てた」対話が、
今まで以上に重要となってきます。
例えば、
・一人ひとりがどんな価値観や願いを持ち
・組織のパーパスや戦略と自分を
どのように繋ぎ合わせて
・日々の仕事の中でどんなことを
感じながら働き、チャレンジしているのか
・コロナ禍の中で何を感じ、何に気づき、
これからどうなりたいのか
などについて、上司・部下の1on1や
チームミーティング、部門としての
全体ミーティング、さらには事業部門の
幹部同士や役員合宿など様々な場で、
ぜひ対話してみてください。
一人ひとりのウェルビーイングの向上
はもちろん、チーム・組織との
エンゲージメントの向上や、
もしかすると新しい戦略・方向性なども
見えてくるかもしれません。
そしてその際にはぜひ、コーチング的な
関わりを試してみてください。
コーチングはウェルビーイング向上の
ための様々な方法と比較して
「手間暇はかかるがその効果が大きい」
ことがわかっています
(Eugenia I. Gorlin, Josephine Lee
& Michael W. Otto (2017))。
中でも、ウエイクアップがご提供する
コーアクティブ・コーチングは
「人に焦点を当てた関わり」が持ち味・
特長となっており、
ウェルビーイング向上のための強力な
サポートになるはずです。
弊社が慶應義塾大学の前野隆司教授と
開催している「みんなで幸せでい続ける
経営研究会」では、どなたでも
ご参加いただけるシンポジウムを
今年も実施します。
詳細は現在企画中ですが、今年は
久しぶりの対面開催となります。
ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。
◆日時:2023年8月22日(火)13:00~17:00(12:30開場)
◆場所:慶應義塾大学藤原洋記念ホール
◆参加費:無料