ウエイクアップの上田晶子(あっちゃん)です。
コーアクティブ・コーチングのコースや
企業内でのトレーニングプログラムの
トレーナーを担当しています。
「子育ての中で、コーアクティブ・
コーチングの要素をどんなふうに
活用しているのですか?」
というご質問を度々いただきます。
その度に、ささやかなことから
本質的なことまで、活用のしどころは、
語り尽くせないほどにあることに
気がつきます。
今回は、“受けとめる”ことの力について
我が家の実践例をシェアさせてください。
2歳の次男は、彼ならではのこだわりが
多くあり、自分はこうしたい!!と思うと
頑として動きません。
それは彼ならではの個性や意志の強さの
あらわれだと理解しながらも、
親としては、ほとほと疲れるなあ、と
感じることも少なからずあります。
そんな日常の中で私が
とても意識しているのが、
“受けとめる”ということ。
大好きなアニメを見るとき、最初に
“お話は1個だけね。
1個終わったらおしまいにしようね”
と一緒に決めたにも関わらず、
一つ終わったら、
“もういっこみたいいいーー!!!”
と譲らないとき。
こちらが朝、1秒でも早く登園してほしいと
思っている時に限って、
“こどもえん、いきたくないのーー!!!”
と言い出すとき。(ありますよね・・・)
そんなとき、
「子どものニーズに応えること」ではなく、
「子どもの気持ちとニーズを受けとめること」
を大事にしています。
「○○は、もう1個お話見たいって思ってるんだね」
「もう1個見たい気持ちになったんだね」
「○○の、もう1個見たい気持ち、ママもわかるよ」
「パウパトロール(彼が好きなアニメ)、
大好きだもんねえ」
目に涙を溜めながら、うんうん、と
何度も大きくうなずく彼。
ただ受けとめることを、丁寧に、
何度もやっていると、必ず
と言っていいほど、どこかのタイミングで、
彼のエネルギーが、すうーっ、と
落ち着く瞬間が訪れることに気がつきます。
真っ赤に燃え飛び散っていた火花が、
あたたかで静かなろうそくの炎に
ふっと変わるような質感です。
子どもたちと、何度も
こんなやりとりを重ねながら感じるのは、
子どもたちの本質的なニーズは、
「すべてのニーズが満たされることではない」
ということです。
「自分の感情やニーズが否定されたり、
ジャッジされない」
「自分の中に今ある感情やニーズを、
目の前の大人が受けとり、理解してくれている」
ということが、彼らが経験したがっている
ことなのだと感じるのです。
子どもたちから今この瞬間に
溢れ出てくるニーズ。
それらは、大人からすれば
とても不都合なもののケースも多く、
それらの全てに親が応えられるはずが
ありません。
(少なくとも私には無理ゲーすぎる笑)
ニーズに応えるのではなく、
ニーズを受けとめる。
意識して実践してみることで、
私たち大人は、もっと楽に、
相手にも自分にもやさしくなれるはずです。