こんにちは、
組織変容コーチの番野智行です。
3月が年度末のウエイクアップでは、
現在、次年度に向けた予算策定を進めています。
先日その司会進行を担当し、
組織づくりについての学びがあったので
差し支えない範囲で書いてみます。
ウエイクアップにおける予算策定ですが、
大筋の進め方は意外に普通です。
人だけでなく、事柄にもバリバリ焦点を当てます。
最初に、チームごとに次年度の予算を
事前に話し合います。
売上や経費の予測、投資の希望などです。
次に、代表者が集まる「お金会議」に
結果を持ち寄ります。
そこで議論を行い、
最適な着地点を見いだしていきます。
この「持ち寄り形式」は
他の会社でもよく見かけます。
割と合理的な決め方だと思います。
しかし、実は陥りがちな罠があります。
それは、
「各チームの代表者は、各チームの利益を
優先した行動・言動を取りやすい」
ということです。
「各国が自国利益を守ろうとして
議論が平行線の国際会議」のような
雰囲気になります。
私も当事者の時はよくそうなってしまいます。
先日もなっていました。無意識なのですが。
言い訳をすると、
全体最適の大切さは
頭では理解しているんです。
ただ、普段一緒に仕事をしている
メンバーの顔が浮かび、
「チームの代表として参加して
いるのだから、私がしっかりしないと」
「私のせいで希望が叶わなければ、
チームに申し訳ない」
といった気持ちになります。
人間ですから。
「私がチームの思いを手放すと、
誰も扱ってはくれない」
という恐れからくる思い込みもあります。
こんな参加者が多いままだと
会議はどこに着地するでしょうか?
多くの場合、仕方なく妥協点を見出す
ことになります。
それぞれが少しずつ予算を削ったり。
結論が出たから良い
という考え方もありますが、
モヤモヤが残ります。
ではこうした会議をより良くするには
どうしたらよいでしょうか。
その鍵は2つあると思います。
1点目は、お互いのチームの
思いや背景に耳を傾ける時間を取ること。
数字や事柄の説明だけでは実は不十分です。
なぜ、どんな思いでその数字を出しているのか、
ぜひそこを傾聴してください。
まず、それぞれが見ている風景や
そこにある感情を相互に理解することで
意思決定のための情報が増えます。
加えて大きいのは
「ちゃんと話を聞いてもらえる」
という感覚を持てることで
場の心理的安全性が高まり、結果的に
より踏み込んだ議論も可能になります。
こうしたコーチングを
ベースにしたコミュニケーションは
弊社は得意なところです。
2点目は、参加者の主語を「チーム」から
「組織全体」に意識的にシフトすること。
先日の会議でも、
「ウエイクアップにとっての意味は何だろう」
という問いかけが起きてから、
ムードが変わり一人ひとりの発言の
主語がシフトしていきました。
数字上の結論はもしかしたら
同じだったかもしれません。
でも、納得感や関係性に違いが生まれ、
それがのちのち効いてきます。
こうした「各国の利益代表の会議」から
「地球全体の利益を考えた会議」
へのシフトは予算に限らず
部門の代表者を集めた会議では重要です。
司会やファシリテーターを任された方は
ぜひ参考にしてみてください。
いつもより少し時間はかかりますが、
きっと違う結末を迎えられると思います。
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ウエイクアップの組織変容チームでは
こうした具体的なテーマを扱いながら
組織が変容していくプロセスも支援しています。
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