ウエイクアップの上田晶子(あっちゃん)です。
コーアクティブ・コーチングのトレーニング
プログラムのトレーナーを担当しています。
今年も多くの方が、コーアクティブ・コーチングの
学びと実践の旅を新たにスタートされました。
そして、旅の真っ只中にいて、時にもがき苦しみ
自分に問いながら歩み続けるコーチさんたちの姿を
多く見てきました。
旅のど真ん中にいるコーチの一人でもある
自分自身の経験からも感じているのは、
この旅路が私たちにもたらすのは、決して心地が良く、
ハッピーな瞬間だけではない、ということです。
居心地の悪さやもやもやや不自由さ。
迷宮入りして入口が見えない感覚。
怖さや恐れ。
これまでそんな感覚を経験してきた方、
また、今まさに、その渦中にいる方も
少なからずいるのではないでしょうか。
それでも、歩みを止めない。
コーアクティブ・コーチングを学び続け、
実践し続けることを選択する。
そんなコーチさんたちに、
心からのリスペクトとエールの気持ちを込めて、
コーアクティブ・コーチとして歩み続ける時に、
三種の神器のごとく、いつも携え持ち続けてほしい
3つのスタンスをお伝えします。
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1)一人でやらない
2)コーアクティブ・モデルに戻る
3)“分からないこと”を許可する
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1)一人でやらない
どうにもこうにもうまくいかないな。
ぐるぐると同じところにとどまっているな。
一体どうしたらここから抜け出せるんだろう…?
そんな風に感じた時は、
「今私は、自分一人でやろうとしていないか?」
と自分に問うてみてください。
コーアクティブの大前提は、
「人とお互いに力を持ち寄り、共に創り続ける」こと。
あ、一人でやろうとしているな、と気づいた時は、
自分が感じている難しさをクラアイントに率直に伝え、
二人でできることについての対話をする。
学びの仲間にヘルプを出す等、
一人でやることの向こう側に自分を置くことを、
勇気を持って試してみてください。
そこには、自分と相手が交わることから生まれる
知恵と可能性があります。
2)コーアクティブ・モデルに戻る
一生懸命やっているのに、
相手の反応がなんだか違うんだよなあ。
やってもやっても、不自由さや違和を感じる。
そんな時は「コーアクティブ・モデルに戻る」
ことを意識的に試してみてください。
コーアクティブ・コーチングのスキルや
3つの指針の実践含めたDoing/やり方は
すべて、コーアクティブ・モデルが土台であり源です。
そして、コーアクティブ・モデルの要素はすべて、
Being/あり方やスタンスや意識についての要素です。
源につながっていないDoingは小手先のテクニックに
とどまり、本来のパワフルなインパクトを
生み出すことはありません。
コーアクティブ・モデルに戻る。
もっと言うと、自分自身の中に本来ある
コーアクティブ・モデルにつながることが、
本来創り出したい世界を目の前の相手と創ることを、
力強く、しなやかに後押ししてくれるはずです。
3)“分からないこと”を許可する
“分からない”ことは、とても心地が悪いものです。
そして、私たちは、すぐに明確な答えを出すことを
求められてきたし、その筋力を高め発揮してきました。
一方で、コーアクティブの旅路を歩み続ける限り、
“分からない”と感じることが、これまでも、
そしてこれからもたくさんあると思います。
それもそのはず。コーアクティブ・コーチングとは、
人の本質に向けてのまなざしであり、関わりです。
人は、それぞれが宇宙のごとく途方もなく深く広い存在。
だからこそ、本当に分かる、ということは到底なく、
全て分かった、とピリオドを打った瞬間に、
その宇宙は扉を閉ざしてしまいます。
だからこそ、“分からない”ことに許可を与え、
すぐに答えを出そうとするのではなく、
問い続けてください。
その場所に立ち続ける時、コーアクティブの旅路は、
人が、世界が、どこまでも豊かさに満ちていることを
教えてくれます。
コーアクティブ・コーチとして歩み続ける
あなたのジャーニーが、引き続き人と共に
生きるよろこびに満ちたものでありますように。