ウエイクアップの山田希です。
わが社では年2回、経営陣が会社の
メンバーほぼ全員と面談をしています。
面談の最後にいつも経営陣に対して
聞きたいこととか伝えたいことはありますか?
と聞くのですが、とあるメンバーが、
「もっと勤務時間がフレキシブルになるといいです。
私は夜型なので・・・」と伝えてくれました。
私は反射的に、「いやそう言っても
22時以降は深夜時間帯になるし、
そうすると夜型の人に合った勤務時間
実現は、実際厳しいかな」と思いました。
しかし、ふとある事例を思い出したのです。
昔コンサルティング会社で働いていた際、
水産業の卸会社に関わったことがあったのですが、
彼らの仕事はいわゆる東京でいえば
豊洲市場などで水産物をせりにかけるのが仕事です。
したがって、勤務時間も職種により、
最も早い人で夜(朝?)1時出勤、
次いで朝3時、せりには直接関わらない
経理の方でも朝6時スタートということでした。
それまでは一般的な会社の勤務時間帯しか
知らなかった私にとって、まさに
目から鱗が落ちる体験でした。
考えてみれば当たり前ですが、彼らの
仕事場と仕事時間としてはまさに
「深夜」とされる時間が通常勤務時間に
あたるわけです。
もしかしたら夜型の人にとっては、
最高の職場の一つかもしれません。
こういう勤務時間設定もできるのか!
と希望を抱きましたが、調べたら
農林水産業などは労働時間規制の対象外
となっていることが分かりました。
一般事業会社ではさすがにここまでの
柔軟な勤務時間設定は出来ない
とは言えないまでも、なかなか難しい。
人の体内時計はそれぞれに異なり、
朝型や夜型などいろんなタイプの方が
いると言います。
かくいう私は早朝から午前中、および
夕方16時過ぎから20時くらいまでが
自分にとって最も生産性が高い時間です。
あまり能率の上がらない午後の早い時間帯に
作業をするよりも、長い昼休みを取ったほうが
自分には合っているなと思っていました。
実際にそのような働き方を試した事も
ありましたが、自分の身体のリズムにあった
働き方は無理がなく自然で、同じ成果を
出すのであっても負担が少なかったように思います。
さらに生産性というばかりではなく、
ウェルビーイングにもつながるような気もしています。
身体のリズムに合った働き方はその方の
健康や創造性に良い影響を与えるでしょうし、
昨今言われている健康寿命を延ばす
ことにもつながるのではないでしょうか。
むろん仕事には量や期限といった
側面もあり、かつお客様や
チームメンバーなど相手があります。
自分のリズムに合った仕事が出来ない
状況も起こるでしょう。
しかし人生100年時代です。
自分の身体のリズムを知り、
どういう働き方が自分の創造性を解き放ち、
持続可能であるかを考えることは、
長く豊かな職業人生を送るために
より重要になってきているのかなと思います。
といったことを書くと
「うちにもフレックスを入れてくれ!」
と言われてしまうかもしれないな・・・
と思いを巡らす、秋の夜長です。