ウエイクアップの山田希です。
「読書は,人生の全てが,決して
単純でないことを教えてくれました。
私たちは,複雑さに耐えて生きて
いかなければならないということ。
人と人との関係においても。
国と国との関係においても。」
読書をするたびに思い出す言葉です。
20代だった私は報道で当時皇后陛下だった
美智子様のこの言葉を聞き、
本を愛する者の端くれとして深く感じ入りました。
本好きとはいえ読書遍歴を振り返ってみれば、
美智子様のように文学というよりは
割と庶民的なものの方が好きで、
伝記や絵物語あたりから始まり、
推理小説や時代小説、歴史ものから
ハウツー本、科学SFもの、
マンガにビジネス書など、
まあ乱読、偏読もいいところ。
それでも今で言うコミュ障気味だった私にとって、
本があることで触れられた世界の広がりは、
人生を生きていく力になってくれたと思います。
何か新しいことについて知りたければ、
私はまず本を探しました。
ハリー・ポッターシリーズの中でBookish
(本好き)なハーマイオニーについて、
ハリーと親友のロンは
「あいつが困ったときは、絶対に図書館に居るよ」
とくさすシーンがありますが、
この部分を読んで思わず「私と同じだ」
と笑ってしまったほどです。
本を通じて私は世界への地図を手に入れ、
知識と知恵を学びました。
本も万能ではありません。
間違っている情報もあれば、知りたいことの
すべてが載っている訳でもない。
共感できない物語もありますし、
読めども読めども理解できないときもあります。
それでも、
よき本との出会いが与えてくれる感動は
得難いものです。あのビル・ゲイツも
多忙を極めたマイクロソフトの社長時代でも
毎夏一週間休暇を取り、様々な分野の
読書をしていたそうです。
ビル・ゲイツではありませんが、私も毎年、
長期休暇には普段だと手を付けられない
分厚い単行本を読むのを習慣にしています。
最近は通勤をしなくなったことで
普段の読書量が減ったせいか、
「次のお休み用」の本たちは増殖し続け
ほぼ積読状態になっていますが、この夏も
一週間お休みを取って、山籠もりならぬ
「本籠り」をしてきました。
忙しい日常からしばし離れ、
世界と新たにつながりなおすために。
夏休みが明けてあっという間に
日常に忙殺されていますが、
さて、次の本籠り用にここからまた
どんな出会いがあるか。
心待ちにしながら過ごしたいと思います。