こんにちは、ウエイクアップの後藤岳です。
忘れられない言葉は誰にでもあると思いますが
私はタイトルの言葉が心に残っています。
これはCTIの上級コース受講中に受けた
スーパーバイザーからの愛あるフィードバックです。
上級コースでは自分が行ったコーチングを録音し
それをスーパーバイザーが聴いてフィードバックをする
スーパービジョンという機会があります。
コーチの伸びしろを伝えてくれて応援してくれる
上級コースのプログラムの中でも
最も印象に残るものの一つです。
当時の私は、コーチとして乗り越えられずにいた
壁がありました。
それはクライアントに対して踏み込んでいくこと。
言いにくいことや耳障りの良くないことを
伝えることができず
ただただ聞いてしまうコーチングになっていました。
クライアントにとっては、なんでもしっかり聴いてくれて
考えが整理されていく、とても心地よい時間なのですが
残念ながら変化は起こりません。
コーアクティブコーチングは
本質的変化を呼び起こすことを目的としています。
何かに気づき、そこから新たな行動を生み出す
ということが起こらないコーチングを
上級コースが終わろうとしている時になっても
私は行っていました。
そんな内容の録音を
スーパーバイザーに聴いてもらったところ
聴く前までの和やかな雰囲気とは全く異なり、
トーンが低くなり、神妙な声になっていて
まるで冷たい空気が伝わってくるような雰囲気で
「がくさん(私のニックネーム)、今日は伝えるね。
これはコーチングじゃないわね。
だから今日はフィードバックできないわね。
がくさんも分かっているでしょ」
そして最後に
「次はこんなコーチングは持ってこないでね」
と言われその日は終わりました。
終わったあとの私は、
自分でも分かっている向き合いたくないものに
向き合わされて呆然とし、
ショックでしばらく何も手をつけらませんでした。
ただ、それまでの人生の中でも厳しいことや
耳障りの良くないことを言われたことはありましたが
今回はそれまでのとは違い、言われたことをしっかりと
受け止められるようになっていきました。
しばらくして
「そうだよな、こんなのはコーチングじゃないよな」
「ここを乗り越えないと本当のコーチには
なれないからもうやるしかない」
自然と体の中からやる気が湧いてきました。
そのような変化が起きたのは
その時の言葉とともに私の可能性を誰よりも信じている
という愛が伝わってきていたのだと
言われた時は気づけませんでしたが
あとになって受け取ったことを身体が覚えていました。
深く温かみのある感覚です。
そして、これもあとになって気づきましたが
言いにくいことを伝えることを
体現してくれていたのです。
プロのコーチになると決めて
上級コースに進んできたものの
箸にも棒にもかからない内容のコーチングしかできず
投げやりになっていた気持ちを払拭させて
壁を乗り越えることができたのは
あの率直で愛のある一言のおかげです。
受け取った時のあの感覚は今でも私の中に残っています。