答えを与える人でなく、問う人であれ

ウエイクアップの上田晶子です。

我が家は今年は2年ぶりに
実家でのお正月を過ごしました。

65歳を過ぎてから、次なる人生のキャリアとして
学童保育の指導員を始めた母と話をしていて、
はっと気づかされたことがあります。


子どもたちの宿題のサポートをしていて、
「先生、答え教えて!」と言われることがある。

「じゃあ、一緒に考えてみようか?」
と返すと、不機嫌になったり、
宿題を投げ出そうとする子どももいる。

それでも、すぐに答えを与えるやり方じゃない
接し方を、自分は大事にしていたい。


思えば、私は子どもの頃から今に至るまで、
こうしなさい、こうしたほうがいいよ、
と両親に言われた記憶がなく、
自分以外の誰かに答えを求めるのではなく、
自分で考えて、選択して、動くということの
機会をたっぷり与えてもらっていたのだなと
今になって気づきます。

社会人になり、人一倍ミスもトラブルも多かった私が、
明らかにミスが減って成長の速度がぐんと早くなり、
それが営業の数字としても現れはじめたのは、
普段は指示出しも口出しもせず、問題報告書を提出する
時だけ「もっと考えてみろ」と何度も書き直しを
迫ってきた上司と一緒に働いていた半年間でした。
(渦中の私は、超メンドクサイ上司だな……と
一人ぼやいていましたが、今は感謝しかありません)

人は、答えを持っていない状態に
自分を置き続けるのはとても居心地が悪いものです。

だからこそ、時に自分の外側に答えを求めたくなります。

そして、答えを求められた側は、
即座に答えを与えたほうが、自己効力感や
貢献感や満足感があるように感じられます。

即座に答えを出すことで、
答えを欲しい側も、与える側も、
その瞬間に満たされます。

一方で、母や上司は、
なぜ答えを与えることをしなかったのか。

そこには、目の前のその人は、

自分の力で考えることができる。
自分にとっての最良の答えを見つけることができる。
難しい状況に直面していたとしても、
自ら見い出したものを最大限に使い、
自らの人生を前に進めてゆくことができる。

だからこそ、そのプロセスを、あなたを
信じて応援するよ。

そんなまなざしがありました。

それは、コーアクティブ・コーチングにおいて、
コーチが選択して立ち続ける4つの礎の1つである、
NCRWにも通ずるものです。
(NCRW:People are Naturally Creative, Resourceful, and Whole.
人はもともと創造力と才知に溢れ、欠けるところのない存在である)

そして、自分にとって本質的な変化や成長を
もたらす可能性のある領域であればあるほど、
すぐには明確な答えが出ないことが多くあります。

うーん、と頭を抱えて悶々としていたり、
答えがほしい!今すぐに!!というニーズを
相手から感じたとき、私たちが、

答えを与える人であるのか。
共に考え問う人であるのか。

どちらに立ち続けるかで、相手が経験することと、
そこから現れてくるものには、大きな違いがあります。

2022年、共に何を創り出すために、
あなたはどちらの場所に立ちますか?

追伸:
我が家の4歳の長男は、いろんなことを知りたいお年柄。
「お水ってどうやってできてるの?」
「どうしてお月さまの形って変わるの?」
子どもならではの好奇心からの問いと、
どうダンスするかが面倒臭くもあり、おもしろき日々です。

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