手も足も出ない状況の経験

ウエイクアップ・リーダーズ・マガジン、
毎週木曜担当の斎藤豊です。

穏やかなある秋晴れの日のことです。
いつものように横須賀・走水港からアジ釣りに出ました。

空は澄み渡り、風も穏やか。
乗り合い船に乗っている他の人も楽しそうな
「たくさん釣るぞ〜」というワクワク感が
伝わってきます。

出港して10分程度で釣り場に着きます。
船長が魚群探知機を使って、魚がいることを確認した上で
ポイントに行ってくれます。

船長の合図があったら全員釣り始めます。
普段であれば5-10分以内に誰かが1匹釣り上げます。
だって下にいるんですから。

しかしこの日は、誰も釣れません。
もちろん僕も。

30分、1時間経っても、誰も釣りません。

加えて、潮の動きが大きく、釣りの仕掛けを投入しても
他の人と絡まるばかり。
(絡まることをお祭りというのですが、この日はお祭り祭り)

2時間経っても、誰も釣れません。
こんな釣りは初めてです。

釣ろうとしてもお祭りするばかりなので、
ついに僕は竿を置いて、しばし釣りを
やめることにしました。

ところが、船にはプロの漁師さんも乗っているのですが、
「早く誰か釣ってくれよ~」
「年に3回くらい、こんな日があるんだよな~」
とぼやきながら、、、釣り上げるんです。

だ~れも釣っていない船の中で、釣り上げるんです。

なすすべも無くへたり座ってしまった自分…
あまりに無力、あまりに無策…

「じゃぁこうしよう!」
「これを試してみよう!」
が全く無く、座ってしまったわけです。


年齢と経験を重ねていくと、
大抵のことはなんとかなります。

初めて経験する「事柄」はあったとしても、
他の経験が間接的に役に立ってなんとかなります。

しかし、本当に新しい経験をすると立ち往生します。

企業の中には「新しい経験」のために人事異動を活用し、
役員就任前などに全く違う部門に異動させたり、
子会社で社長の経験を積ませることもあります。

しかしふと思うのです。

こういった自分が成長するための機会を、
属する企業や組織に預けてしまっていいのか、と。

40歳定年説、45歳定年説ももささやかれ始めています。
新しい世界は、自己責任で自分で切り拓きましょう。

「こうすべき」という人生ではなく、
「こうしたい」で人生を満たしましょう。

おまけ
この次の回の釣りにでは反省を活かし、
竿頭(船で一番釣った人)の30匹の釣果でした。

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