バランスコーチング上達へ

ウエイクアップの平田淳二です。

「フルフィルメントコーチング上達へ」に続き、
「バランスコーチング上達へ」について
書いてみたいと思います。
おそらく上級コースに参加していない人には
わかりにくい内容になるので、申し訳ありませんが
今回もスルーしてください。

また、現場でのバランスコーチングの
実践的な例を書いていますので、
バランスコーチング覚えたての方は
真似をするのは難しい内容にもなっています。

バランスコーチングの最大のポイントだと私が思うところは、
【最初の視点のままだと何も変わらない】
と、クライアントに視点の理解をしてもらうことです。

対象と視点の切り分けなどは
上級コースでかなり練習すると思いますが、
バランスコーチングをやっていて難しい点は、
視点を広げたとしても、すぐに
最初の視点に戻ってしまうところです。

そのため、最初の視点をしっかりと体験したり、
味わってもらうということを学んでいると思いますが、
それでも最初の視点に戻ってしまう
こともあるのではないでしょうか?
最初の視点はそれぐらい強力なのです。

そんな時に、私がよく行うのはクライアントに
バランスコーチングの教育をすることです。

例えば、部下をテーマに話したとします。
クライアントは部下が反抗的なことに
不満をもっていたとします。

ここにある視点は
「部下は上司の指示を聞くものだ」という視点です。
私は、部下は上司の指示を聞くものという視点が、
あなたが部下に不満を持つ理由であり、部下との関係が
悪くなってしまっている原因ではないですか
と伝えます。

そう伝えると、クライアントは、
「会社ってそういうものでしょ、私の考え違ってますか?」
と反論したりします。

「その考え(視点)があっている、あっていない
という話をしているのではないのです。
その視点が関係悪化の原因になっているように見えるのです。
仕事をする上では当たり前だと思っている視点を選択して、
その視点をもって部下に接してもらってもいいです。
しかし、おそらく今と何も変わらないでしょう。」

「でも、コーチングのテーマに出すぐらいだから、
この関係を変えたいんですよね。部下をどのような人と見るか
によって、気持ちも関わり方も変わってきます。
そして大事なのは自分がどのような視点で部下を見るかは、
自分で選択できるっていうことです。」

「よくある社内の上司部下関係で今まで通り部下を見るのか、
自分がクリエイティブに視点を広げて、新しい視点から、
あり方、行動を決めることを選ぶのか。
私が見ている限り、部下は上司の指示を聞くものという視点は、
あなたにとって機能しない視点になっているように
見えますがどうですか?」

「実際のところ、このまま部下は上司の言うことを聞くもの
という視点で、これからも部下と関わっていったり、
指示をしたりするとどうなりそうですか?」

これぐらい伝えると、当たり前だと思っていることを、
視点だということを理解して、バランスコーチングの
流れにのってくれるようになったりします。

文章に書いてこれぐらいですから、本当は
もっと話していると思います。時間も
ここだけで30分ぐらいかけたりしています。
しかし、クライアントが当たり前だと思っていたことが、
それは視点の一つなんだと認識してもらえるだけでも、
クライアントの行動は大きく変化していきますし、
クライアントの本質的な変化を感じ取れます。

コーチングをしながらクライアントに視点の教育を
どのように進めていくかは、
バランスコーチング実践の鍵になります。
みなさんも、今回の例が使えたら使ってもらって結構なので、
一緒に深めていきましょう。

※今回の事例は今までのさまざまな経験を
組み合わせて作ったオリジナルの創作ですが、
コーチが話している内容は実際のコーチングに近い
内容になっています。

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