退職者とのポジティヴな関係性を振り返る

こんにちは。ウエイクアップの
組織変容コーチの中村菜津子です。

私は、ウエイクアップの組織変容コーチとしての
活動以外にカウンセラーとして外部から
組織に関わることが多いのですが、
今日はその視点から考える組織づくりについて
話をしたいと思います。

精神疾患が日本人の5大疾病となり、
同じ職場の方が精神的な体調不調で
出社できなくなり、そのまま会社を
辞めてしまうということも
稀有な例ではなくなりました。

多くの場合、ご本人は長期の欠勤で
職場に迷惑をかけてしまっていることを
とても申し訳なく思っています。
そして、欠勤のまま退職することを決め、
職場の皆さんにお詫びやお礼をする機会を
持てないこともあります。

休職中の職場では、少しずつその人の仕事を
分担で負担をし、帰りを待っていますが、
長引いてくると終わりの見えない忙しさに
不満も大きくなり、状況の変化を望む
声も増えてきます。

以下はある事例です。
(そのままはお伝えできませんので脚色しています)

休職が長く続いたあと、退職することが決まった
部下を持つ上長が私のところに相談に来ました。

退職と聞いて、これで会社に増員の希望が出せると
ホッとしてしまった自分に気づいてショックだった。
ともに仕事をしてきた大切な仲間だったはずなのに、
休職をきっかけに組織が疲弊してしまい、
休まれていることを迷惑に感じるようになっていた。
人が増えれば組織の疲弊感は改善されるかもしれない
が、それだけでいいのだろうか、というお悩みでした。

話をする中で、「感謝の色紙」をみんなで書いて
退職した人に渡すことに決まりました。
それは励ましの言葉でもお別れの言葉でもなく、
教えてもらったこと、してもらったこと、
勉強になったことなど、その人からもらったことを
書く色紙です。

最初は上長が書きました。
その後9人のメンバーが順番に回し書きをするうちに、
その方と過ごした思い出話で盛り上がり、
いい雑談の時間を過ごせたそうです。

色紙には、
「〇〇さんの分の仕事をし、且つ、定時で帰るために
毎日計画を立ててから仕事に取り組む癖を
つけることができました」というのもあったとか。
そしてこの雑談から、精神的な不調だけでなく、
誰でも、ケガや家族の問題などで
突然長期に休む可能性があるので、そんな時は
どうしたらいいか考えようという雰囲気が生まれ、
仕組みを考えることになったそうです。

また、色紙をもらった退職した方から、
お礼と次に進む力もらえたことを感謝する
返事があったとのことでした。

仕事をしている限りいろいろな別れを経験するものです。
少し立ち止まり、組織から去る人と過ごした時間に
あったポジティブな関係性について振り返る時間は、
心の健康や人を大切にする組織づくりには
欠かせない時間だと感じます。

組織のメンバーが様々な状況を乗り越えて、
辞めるという選択を安易に考えることなく、
心身ともに健康に働ける組織づくりは、
組織としてのWell-Being/幸福度を上げる土台であり、
それは組織の生産性・創造性の向上に繋がります。

ご関心のある方は、ぜひウエイクアップの
組織変容チームにご相談ください。

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