「番野さんには、否定的な意見を言うのを止めて欲しいです」
こんにちは。
ウエイクアップ組織変容コーチの番野智行です。
重たい空気。しばしの沈黙。
これは、私がマネジメントとして関わっている別の組織の
メンバーから昨年実際に言われた言葉です。
そしてこれは一回目ではありません。
過去に似たセリフを何度も言われたことがあります。
私なりに受け止めて、本を読んだり、コーチングを学んだりして
10年間以上、改善に努めてきました。
結果、98%状況は改善したのですが、
あと2%この課題を克服できず、苦しんでいました。
ところが、最近、組織変容の観点から取り組むことで
この問題を打破することができました。
今日はそのことについて、
皆さんにお伝えしたいと思います。
冒頭の言葉を受けて、私なりに内省し、
知人やコーチにも相談したのですが、
自分の中にある信念に気づきました。
「プロとして成長し、良い成果を上げようと思ったら
良くないものは良くないと言うべきだ。
それに無理やり蓋をするのは不誠実である」
という強い信念です。
ネガティブなフィードバックでも
それを必要だと感じる時に伝えないことは、
私の職業人としての信念を曲げることを意味します。
「ネガティブフィードバック止めますか?仕事辞めますか?」
ぐらいの二項対立です。行き詰まっています。
途方に暮れて地下鉄に乗ってスマホを眺める私の目に、
一本の記事が目に飛び込んできました。
心理的安全性が高い=ヌルい職場は誤解 学習するチームの作り方
(日経クロストレンド、2019年10月03日)
最初は「また心理的安全性の話か…」
ぐらいに読み始めたこの記事が、
私の10年来の悩みを救ってくれることになります。
※心理的安全性についての解説は今回は省略します。
記事を読んで頂くか、過去のメルマガをご覧ください。
この記事からの私の学びを要約すると、
1)組織には「人間関係」「タスク」「プロセス」の3種類の
コンフリクトがあるということ。
そして、
2)どのコンフリクトも業績に悪影響を与えるが、
心理的安全性が担保されている状況下では、
「タスク」のコンフリクトだけは業績にプラスの影響が
あるということでした。
言い換えると、
「ある問題や論点について異なる意見がある場合に
それを扱えるチームは、多面的に検討できる能力が高い」
ということです。
これは経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
私もそのケースを夢見ていたと思います。
一方で、私が問題を起こしたケースは、
「心理的安全性が担保されていない状況で、
無自覚に「タスク」のコンフリクトを起こしていた」
のだと気づかされました。
私はメンバーに謝罪しました。
その上で、自分たちのチームの心理的安全性を維持・向上する
取り組みをいくつか導入することにしました。
例えば、半年に1回、チームメンバー全員から全員に対し、
賞賛と感謝の声「だけ」を徹底的に伝えるセッションを行っています。
他にも、メンバーそれぞれが、関係性を育むことに
意識をもって行動してくれています。
そして少しずつチームの雰囲気は変わってきました。
今の社会状況の中で、タフな話し合いが必要な場面が増えています。
そんな時でも「このメンバーなら一緒に乗り越えられる」と
心の奥底で信じられる関係性が、少しずつ育まれていると感じます。
私も信念を曲げず、必要な時には否定的な意見を
伝えることができています。
逆に若いメンバーから私に対しても否定的な意見が
飛んでくることがあります。
そんな関係性に対し、感謝の気持ちも強くなっています。
心理的安全性を育む組織への変容に関心がある方、
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