コーチングでパワハラは矯正できますか?

ウエイクアップの斎藤豊です。

「コーチングでパワハラは矯正できますか?」
という相談は以前からありましたが、このところ増えていることを実感しています。

このようなお問い合わせに対する第一のお答えは「本人の意思によります」。

なぜなら、無意識にパワハラ的コミュニケーションを取っている場合もあれば、意識的に行っている場合もあり、それをどう自覚しているかが最も重要だからです。

つまり大事なのは「今の状態を善しとせず、変えていきたいという気持ちがあるかどうか」です。

宮崎に住むプロコーチ、Mちゃんの言葉を借りれば「湿った木には火は点かん」です。

さて、なぜパワハラ的なコミュニケーションになってしまうのでしょうか?

私見ですが、一つの仮説は「優しさと責任感の強さ」なのではないかと思います。
会社から(上司から)期待をされている。その期待には応えたい。
かと言って自分一人でできる仕事では無い。
かつ、期限も限られている。納期は常に厳しい。
睡眠時間はどんどん削られていく。
キツイ、帰れない、気が休まらない。
想定していない問題も起きる。
体調を崩して戦線離脱していく部下も出てくる(「いいよな、あいつらは逃れられて」)。
さらに時間がなくなる。
追い込まれる。
・・・
「なんで出来ないんだ!」
「お前ら死ぬ気でがんばれ!」
「この能無し!!」

最後の三行だけを見ると、いたたまれない気持ちになりますし、職場で決して出てはならない言葉に違いありません。

それでも、言う側にはその言葉を発するまでのプロセスがあるのではないかと思います。

これが顕著に起きるのは大企業。まず、はじめに組合員を部下に持つファーストラインの管理職です。

そこから上は会社からの期待も大きい分、パワハラのインパクトも大きくなる一方です。

そんな方々には元々「会社の成長に貢献したい」という思いがあったのではないでしょうか。

ただし、もしかすると
「出来ないヤツと思われたらおしまいだ」
「出世するためには成果を出し続けなければいけない」
「周囲の奴らはみんなバカだ。俺が言わないと何もできない」
という見方になってしまっている可能性もあります。

コーチングでパワハラを”矯正”することはできません。
しかしこれまでいくつものご相談に応じてきて、ある程度型が見えつつあります。

関心のある方はご相談ください。

おまけ1:福島県天栄村での無農薬米作りをさせて頂いて3年目になります。先日稲刈りに行ってきました。自分たちがやっているのは年間数日とは言え、新米を食べる喜びはたまりません。
農家の方々と触れ合っていて学ぶのは、謙虚さと変化を受け入れる姿勢。聞くと「お天道様には敵わないからね」と一言。学ぶこと多し。パワハラ矯正にもいいかも!?

おまけ2:さらに、9月から神奈川県葉山にある「森と畑の学校」に通い始めました。1年間畑を学ぶのですが初回は畑作りから。何を植えたいかは参加者の自由と聞いて、僕が植えたのは、タイ料理に使える野菜ばかり。自分で作った無農薬野菜でタイ料理。妄想が止まりません。

人生に必要なことはバイトから学んだ

ウエイクアップで法人部門責任者兼エグゼクティブコーチの斎藤豊です。

暑かったような涼しかったような夏が終わろうとしていますが、特にサービス業において気持ちの良いサービスを受けると嬉しく、そうでないサービスを受けると残念もしくは怒りの気持ちが湧きますよね。

今年のある夏の日のことです。

つい最近始めたゴルフの練習の帰りに、朝食を食べにあるリゾート地のデニーズに行きました。

「いらっしゃいませ、デニーズへようこそ!」

実は私、学生時代ずっとデニースでバイトをしていました。

それだけに懐かしい一声で、男性店員が迎えてくれます。それも素晴らしい笑顔で。

席まで案内してくれて、注文もスムーズなことに加えて、常に笑顔。

さらに言葉の一つひとつに心がこもっています。

料理を運んで来るときも
「ベーコンにはお醤油でしょうか。こちらに置きますね」
とさりげない一言。

会計時も
「お味はいかがでしたでしょうか?」
「良い一日をお過ごしください」
と、まさに完璧。非常に気持ち良いサービスでした。

振り返って「自分は普段お目にかかる方々に心から接しているだろうか?」と思い返しました。。。

答えは、、、出来ているとは言い難い、です。

身近な人にこそぶっきらぼうなコミュニケーションをすることがありますし、お客さまにも礼を欠いているのでは、とあれこれ思いつきます。

ただ、、、悪気は無いのです。

全くもって悪気は無いのですが、意図しない言動を無意識のうちに行ってしまい、振り返ってみると、反省することが思い当たる。。。

これ、無意識の反応・行動であるがゆえに難しいんですよね。。。

ウエイクアップで伝えているTLC(The Leadership Circle)で言うところの「リアクティブ」な行動パターンです。

さて、どうすればクリエイティブなリーダーシップの発揮につながるか。

デニーズ時代の学びを活かすとすると、
”You are on stage”
(不思議なことに、バイト研修ビデオの一言が今でも頭に残っています)。

「制服に着替えたら、ステージ上にいると思いなさい。みんながあなたを見ています」
ということでしょうか。

「どんな意図を持ってそこに立つか」
「相手にどんな印象(インパクト)を持って欲しいか」

さぁみなさん。自分がステージにいるとしたら、今日接する相手にどんな気持ちになって欲しいですか?

おまけ1:デニーズでは一貫してキッチン担当でした。間違いなく今の自分を形成した経験でした。小さな名誉ですが、当時エリア内キッチンコンテスト2位。1位の人は全国1位になったので、自称全国2位です(笑)。

おまけ2:最近、デニーズにドリンクはドリンクバーになったようですね。「コーヒーカップの底を見せないサービス(お代わりいかがですか?)」世代には、なんとも寂しい時の流れです。

知らず知らずのうちにリーダーが周囲に与えている影響

ウエイクアップリーダーズマガジン編集長の平田淳二です。
仕事のフィードバックを受けることは好きですか?

コーチや講師の仕事をしていると、お客さんからアンケートで必ずフィードバックを受けます。しかも点数化されています。

自分自身も点数が低くて、過去にはある会社の担当を外されたこともあります。

(笑)

にはなれません。
しかし、このフィードバックをどう捉えるかによって、自分の成長が変わっていきます。
今回はリーダーの影響とフィードバックについて山田亨の執筆です。
TLCジャパン アソシエイツ
エグゼクティブコーチ 山田亨

「知らず知らずのうちにリーダーが周囲に与えている影響」
企業・組織のリーダーは様々なステークホルダーからの様々な期待を背負ってその職についていらっしゃいます。

株主からの期待、経営からの期待、お客様からの期待、フォロワーからの期待など様々な期待が絡み合う中で直面する課題に対して適切な判断を下していかなければならない立場で日々奮闘されています。
ただ、そのような状況では、時にその期待を強く握りすぎるあまり、リーダー本人が意図しない影響(インパクト)を周囲に与えてしまうこともあります。
・業績に対する強い責任感が、「この人は聞く耳を持たない人だ」とフォロワーに独裁的な印象を与えてしまっていたり…
・完成度の高い戦略を組もうという高い意識が、「あいつは自分以外の人間は間違っていると思っている」と同僚に批判的な印象を与えてしまっていたり…
・チームの和を保とうとする協調性が、「あいつは部下のご機嫌ばかりを気にしている」と上層部には弱腰のリーダーだと写ってしまっていたり…
それぞれのリーダーは

・力強い業績回復・
・スキの無い戦略で迷いなく動くチーム
・協働的でサポートしあえる関係性
など、本来作り出したい状態、言い換えると「思い」や「願い」を持っています。
一方で、様々な期待を背負う中で感じるプレッシャーがいつの間にか心の隙間に入りこみ、気づかぬうちになんとなく不器用なインパクトを周囲に与えてしまう。
こうした気づかぬうちに周囲に与えてしまっている影響、気づかないままでは手の施しようがありません。

これに気づくために他者からのフィードバックが有効な手段です。
ただ、強い思いと責任感の下で日々お仕事に取り組まれていればいるほど、他者からのフィードバックに対して様々な感情がわき起こるのも、また人情です。
・自分の考えがわかってもらってないな…

・結局、(部下たちは)自分たちのことしか考えていないではないか…

・今のこの危機的な状況を本当にわかっているのか…
など、絶望的な気持ちになることもあろうかと思います。
そんなお気持ちを汲みつつ、様々な思いで結果を見つめられるご本人を前に、私はいつもこのようにお伝えしています。
「フィードバック結果は、日々の振る舞いが他者に与えている印象であり、ご本人の能力の有無を表したものではありません。」
「ただ、そこには一つだけ「事実」があり、その「事実」とはフィードバックをくれた「他者」があなたに対してそのような印象を抱いているということ。」
「その「事実」の奥で起こっていることを解釈し、その事実に対してどのように応答していくか、ということを今日話し合えれば幸いです。」

そのようなお話をしながら、自身を取り巻く状況、思いや願い、問題意識、成長の過程で形成された思い込みなど、背景にある様々な事柄を丁寧に読み解き、それらを自覚し、受け止めた上で大きな問いを持って自分と向き合われていきます。
・これは自分が本当に起こしたかったインパクト(影響)なのだろうか?

・本当に自分が起こしたいことは何か?

・自分は何のために自分を使いたいのだろうか?

・真の目的を果たすために自分はどのような選択が可能か?
こうした深い内省を経てより大きな目的とつながり、行動を繰り返すことで、リーダーは自らの行動やあり方、さらには思考までも選択することができる「さらに先の意識状態」へと成長していくことができると考えています。

<ご案内>

TLCは「成人の成長ステージ」を理論的背景としてリーダーの内面を深く探究し、創造的なリーダーシップの発揮を支援していくプログラムです。

TLCジャパンではこのTLCのコンセプトを、体験を通じて深く理解していただくための半日ワークショップを開催しています。
詳細及びお申し込み方法は以下のリンクよりご確認ください。次回開催は2/8(水)の予定です。
http://my66p.com/l/m/Ab8jRbKWlo02o2

また、定期的に無料説明会も開催しておりますのでお気軽にご参加下さい。
http://my66p.com/l/m/S3wDNDyd2W0spb
※このメールマガジンは、転送を歓迎致します。ご同僚やご友人など、興味をお持ちの方へ自由に転送してください。

 

 

株式会社ウエイクアップ
ウエイクアップ・リーダーズ・マガジン編集部
編集長 平田 淳二

2016-2017ウエイクアップ・アワード受賞者の皆様

2月22日に開催される2016-17 ウエイクアップ・アワードの受賞者が決定しましたので、速報として喜びと共にお知らせ致します。

ご応募並びに推薦をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。そして受賞の皆様、誠におめでとうございます。

黒田 俊介様  三橋 新様

カマコン様(鎌倉からはじまった街の活性化を支援する活動)

土佐ガス株式会社様

江崎グリコ株式会社様

宮崎てげてげ通信様

「海外ビジネス武者修行プログラム」 株式会社旅武者 山口和也様及びチームビルディングファシリテーター 一同(代表 村上卓)様

(株)JALサンライト企業理念プロジェクトチームメンバー様

和田佐智子様

鳥谷部大樹様 鳥谷部愛様

大賞者のプレゼンテーション及び受賞者の皆様のご活動につきましては、2月22日のウエイクアップ・アワード開催後にHP及びメルマガ等でご紹介させていただきます。

 

 

株式会社ウエイクアップ
ウエイクアップ・リーダーズ・マガジン編集部
編集長 平田 淳二

ウエイクアップからの新年ご挨拶

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

ウエイクアップ代表 島村 剛から、新年とり年のご挨拶を申し上げます。

今年は「とり年」。あなたはこの1年を、どんな年にしたいですか?

私は、さとりの境地にはほど遠くとも、心のゆとりは大切に、自分にとって大切な場所をもう一度訪れる年にしようと、ひとり密かに考えています。

そこは、春から夏の間だけ現われる、とても綺麗な湖です。

その湖のほとりの、静かな、そして色とりどりの自然の中で、しっとりと穏やかな気持ちをとり戻す。

それはまさに、私にとっての「ひとり・リトリート」です。

もちろん仕事は丁寧に、とーり一遍では済ませません。

時代を読みとり、変化を先どりしていくことに憧れつつも、まずは、心に定めた意図どーり、足どり確かに一歩ずつ、仲間たちと共に、人やシステムが本来持っている可能性が拓かれた、幸せな今と未来を創り続けていく所存です。
特に、このウエイクアップ・リーダーズ・マガジンでは、手とり足とりとまではいきませんが、あなたの課題解決のヒントをとりまとめてお届けしていきます。

ぜひご期待くださいね。

あなたと私をとり持つありがたいご縁に心から感謝しつつ、この「とり年」がとても幸せな1年になることを祈念して、‘とり沢山’の年頭のご挨拶とさせていただきます。

ありがとうございました。

 

 

島村剛

年末年始休業のお知らせ

誠に勝手ながら12/27(火)から1/4(水)まで年末年始休業とさせていただきます。

本年も厚いご支援を賜り、誠にありがとうございました。

2017年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

株式会社ウエイクアップ

 

第1回ウエイクアップ・アワード受賞者ご紹介(川添 香さん)

こんにちは。ウエイクアップ・リーダーズマガジン編集長の平田淳二です。
ウエイクアップ・リーダーズマガジン2016年も最終号になりました。

11月以降は、リーダーシップ、コーチングを活用しておられる皆さんを賞するウエイクアップ・アワードと、その実践者の方々のご紹介をしてまいりました。
そして、今年最後の、第1回ウエイクアップ・アワードの受賞者のご紹介は、川添 香さんの活動、「保育園の笑顔」です。

「私たちが心から笑顔にならなければ子どもたちを笑顔にすることはできないと思っています。でも、なれないんです・・・。」

この保母さんの言葉から、「保育園の笑顔」の活動がスタートしました。
http://my66p.com/l/m/RdcrNe0oDUnxZE
実行委員長 島村剛より

教育の現場、特に乳幼児保育の環境をよりよくしていくことは、直接的にその恩恵を受ける子供達だけでなく、より安心して若い世代が社会的な活躍の幅を広げるために必要な大切なテーマです。

川添さんは、システム・コーチングを活用して、保育園の現場が本来持っている可能性を拓くための地道な活動に取り組んでこられました。
保育園の先生方の関係性を整えることで、子供たちへの保育の質が高まっていくことは容易に想像できます。
純粋な子供達相手ゆえのチャレンジを伴うお仕事に従事される保育園の先生方に対しての心あるサポートを通じて川添さんが幸せな今と未来を創ってこられたことに対して、表彰式に集まった皆さんからも大きな認知が寄せられました。

 

ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社様 第1回アワード受賞者紹介(4)

ウエイクアップ・リーダーズマガジン編集長の平田淳二です。

今回の第1回ウエイクアップ・アワード受賞者のご紹介は、ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社様です。
各社がグローバルにしのぎを削る製薬業界の中で、ベーリンガーインゲルハイム ジャパン社は「人財教育の重視」を経営哲学とし、目に見える成果だけでなく、目に見えない文化作りにもエネルギーを注ぐことで、企業成長を成し遂げてこられました。
特に人事本部タレントマネジメント部の「オーガニック・イノベーションチーム」は、その実践部隊として、人事としてのイノベーションとは何かを議論し、先端の手法を現場に導入しておられます。
コーチングを社内文化とするだけでなく、システム・コーチング(チームに対するコーチング)の意義に早くから気づき、要となるセクションに対して、力強いワンチーム作りを実行されてきました。
社内リーダーの意識を、個人だけでなくシステム全体にまで広げることで、関係性を大切にするコーポレートカルチャーを醸成する、新しい取組みに、会場内から大きな拍手が沸きました。
実行委員長 島村剛より

異なる企業文化の融合の為にシステム・コーチングを活用されるなど、組織を‘生きもの’として大切に育み、その‘生きもの’が本来持っている可能性を拓く活動を地に足をつけてしっかりと継続してこられました。

人や組織を大切に育むことがイノベーションに繋がり、それがビジネス上の競争優位をもたらすという実践事例を積み重ねられています。

そして、その先見性と継続する力の結実により、幸せな今と未来を職場に出現させてこられました。

表彰式では、オーガニック・イノベーションチームの名のとおり、まるで即興のような軽妙さで、まさに幸せな今と未来をその場から創り、大いに会場を盛り上げてくださいました。