「でも」「しかし」という言葉は、仕事をする上で人間関係の形成には良くないと知っていても、つい使ってしまうことはありませんか?
人は、自分の意見と違う場合や、もっといい意見やアイデアがある場合、無意識的にこの言葉を使うことが多くなります。
特にビジネスの現場では、より良い問題解決策やアイデアを短時間で考えなければいけない場面が多いので、否定的な接続詞を使いがちです。
否定的な接続詞が悪いと言っているわけではありません。
ここでお伝えしたいのは、ビジネスにおける会話では否定的な接続詞を使うことより、
“肯定的に受け止める”
という会話手法がとても有効だということです。
肯定的に受け止める会話術では、相手と意見が違う場合や自分の想定とは違う意見が出た場合においても、否定的な接続詞の「でも」「しかし」を使わずに、肯定的に「いいですね」「いいね」という言葉で会話をします。
これは、相手が話した内容が一見良いと思えなくても使うことがポイントです。
意見を表明した時に「でも」「しかし」で返されると、出した意見を否定された感覚を相手に与えます。
自分が意見を出した時に、常に「いいね」と受け止めてもらえると、相手に対して親近感や安心感を持つことができますし、意見を出しやすく主体的な行動にもつながります。
そのために、まずは「いいね」という言葉で会話をしていくのです。
ただ、意見が違う時に「いいね」というのは難しいことです。
意見が違うときに、「いいね」と肯定的に受け止めるコツは、相手の意見のすべてを「いいね」と言わなくても良いと知ることです。
意見が出た場合、ある一部分でも「いいね」と伝えることは可能です。
例:「そのアイデアの最初の部分はいいね」
また、何も良い点が見つからなかったとしても、意見を出すことだけにも「いいね」と伝えることができます。
例:「いいね、積極的に意見を出してくれたことがありがたい」
そして、この「いいね」を使いこなす最大のポイントは、習慣にすることです。
どんな時にも、「いいね」からスタートしてみてください。
そこに「なぜいいのか」まで伝えられると、言葉にも信頼感が増し、おそらく部下や同僚から頼られる存在になっていくのではないかと思います。