
CTIリーダーシップ・プログラム ファカルティのヒデキ/直井英樹です。
バカはすべての生命を感じて行動し喜びを創る、という話です。
去年の春に山の中で仲間と日の出を見る機会がありました。
寒い朝、暗いうちから黙って太陽をまっていました。稜線の朱色が濃くなってきますと、仲間の一人が沖縄の土着の歌を歌い始めました。
彼の歌は聞いたことがありましたが、以前とは全く違って聞こえました。
まもなく太陽がぬっと出てきました。想定よりずっと速いスピードで。
彼の歌が太陽を呼び出し、太陽がそれに応えたと思いました。
太陽の温もりを全身で感じました。その間も歌は私の体を揺らし、周りの森に響き続けます。
圧倒的な波動を感じていました。彼が歌いだしてから、私はずっと泣いていました。
あとで彼にあの歌はなんだったのか尋ねました。彼は言いました。
「歌う前から、大地、風、山、草木、動物、自然の全てを感じていたら、鳥たちが鳴き始めた。ぼくは、鳥のように肚からまっすぐ声を出したくなった。ただ声を出した。喜びの響きだった。その響きが周りの生命とつながってぼくに還ってくる、また肚から歌う。それだけが起こっていた。そして日がのぼった」
もっと気合を入れて歌いだしたのだろうと想像していたので、驚きました。
自然のエネルギーを纏ってリードする、というのを聞いたことがありましたが、あの歌がそうだと。
彼は続けました。人前で歌うときに、うまくやろう、ちゃんとお客さんを元気にしよう、などと考えていると、こうはいかないそうです。
日の出の時は、歌を聞いてもらおうという感覚はなく、鳥はぼくと話している、ぼくは鳥と話している、という確信だけがあったと言います。
この信じて疑わない当然感はバカだと私は思いました。
彼のバカのリーダーシップはその場にいた皆の体に忘れられない喜びを刻みました。
すべての生命を感じて、自分の生命が喜び、喜びを出してまた還ってくる。
この循環を山の中だけでなく日常生活の現場で感じて動くと、どんな可能性が
広がるのでしょう?
いま私が関わっているCTIリーダーシップ・プログラムのグループ名は「火焔トライブ」と言います。火焔型土器の装飾の火焔です。
すべての生命のうねりを感じながら、上のようなバカのリーダーシップも学びます。
CTIリーダーシップ・プログラム:日本 / グローバル
過去に配信したヒデキの「バカとリーダーシップ」シリーズ
①https://wakeup-group.com/buzz/211027-2/
②https://wakeup-group.com/buzz/220209-2/
③https://wakeup-group.com/buzz/231025/
ヒデキが定義する「バカ」とは何かに興味を持たれた方はこちらもお読みください。