こんにちは、CTIファカルティの
青木聡美(いろり)です。
さて、新年度が始まり3ヶ月目に入りました。
そんな中、日常で
「(予想だにしない状況に際し)
これ、どう判断したらいいのだろう?」と
途方に暮れることはありませんか?
そんな時のご参考になればと思い、
CTIのリーダーシッププログラムをリードする
イスラエル人の同僚からのメッセージを
共有させてもらいます。
テルアビブの北に位置する町に家族と住んでいる男性です。
今年5月中旬、イスラエルとパレスチナの
武力衝突のニュースは日本でも報じられました。
そんな折、アメリカ人の同僚がイスラエルに住む彼に、
「どうしている? 私たち仲間にできることはある?」
とメッセージを送りました。
数日後、彼から同僚全員に次のお返事が来ました。
親愛なる皆さん、
(中略)
現在こちらでは、余りにも多くのことが
様々なレベルで起こっています。この状態を一言で言うとしたら
「VUCA on Steroids(ステロイド漬けのVUCA)」
でしょうか。このような時、より観察することを重視し、
口数が減る傾向にあります。これは私自身のリアクティブな傾向でもあり、
必要に迫られて鍛えられた結果でもあります。ここ数日、3,200発(!!)以上のロケット弾や
ミサイルが発射されました。奇跡的に、
これらのロケット弾の90%は、
国を守るために装備されている
高性能の「鋼鉄ドーム」によって
迎撃されました。しかし、そのうちの10%(320発)のロケット弾は
網を潜って、人命や町の建造物に甚大な被害を与えました。私たちは、ここ数日の夜間、
大音量の空襲警報や爆弾警報で何度も起こされ、
自宅の地下室に逃げ込みました。幸いなことに(イスラエルのほとんどの家がそうであるように)、
「セーフルーム」と呼ばれる、
爆撃の際に避難するための要塞のような部屋があります。真夜中にサイレンの音で突然起こされ、
まだ幼い家族を連れて、1分ほどで全力で
セーフルームに駆け下りるのは、
非常にシュールで強烈な体験です。そして10分ほどで、何とか眠りにつくことが
許される夜もあります。かなりシュールで想像もつかないでしょう?
痛々しいまでに明白なのは、
人の意識の進化と
勇気あるリーダーシップの欠如です。どこを見ても、どこにいても、
クリエイティブなリーダーシップが
求められています。今のままでは「目には目を」の繰り返しで、
私たち全員が盲目になる道を選ぶことを意味します。先週、私は地元でCTIのオンラインの
コーチングの基礎コースを開催しました。サイレンが何度も鳴り響き、参加者は危機的状況に陥り、
子供や家族が出入りする中でのコースリードです。私たちができることは、
参加者が本来の自分でいられる
安全で勇気づけられるスペースを
提供することと改めて気づきました。コーアクティブな対話は、今の状況において
「正しい薬」であることがよく分かりました。自分は恵まれていると感謝の念が湧いてきます。
(中略)
状況は簡単でもシンプルでもありませんが、
私たちは常により良い日を夢見ることができると
信じています。私を見舞ってくれてありがとう。
かなり生々しい声と映像ではありますが
北米から始まった「コーアクティブ」の概念を
イスラエルを含むヨーロッパや、
日本を含むアジアの他の国々でも
活用して生きようとしている人たちが
今この瞬間もいることを
感謝と共に共有したいと思いました。
「コーアクティブ」では、人は誰しも
自分の人生のリーダーであると
位置づけます。
リーダーとは、自分の人生で起こる
様々なことに応答すべく、
意識的に選択をしながら生きている人
と捉えます。
そんな時、自分の思考の柔軟性が
ポイントになってきます。
この話は、私自身の当たり前の日常に
ひとつまみのスパイスを与えてくれました。
ここまでお読みいただき有難うございました。
「コーアクティブ」は、コーチングコースと
リーダーシッププログラム、CLE(コーアクティブ
リーダーシップ・エクスペリエンス)などの
コースで体験いただくことができます。