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導入事例

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“ソニー株式会社 リーダーとして目覚める
エグゼクティブ・コーチング”

ソニー株式会社 知的財産センター
ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 グローバル知的財産部
ヴァイスプレジデント 鈴木 貴子様

ソニー株式会社知的財産センターでは、2014 年よりエグゼクティブ・コーチングを導入されています。主な対象は、新任統括部長。マネジメントすべき人数・部署が一気に拡大するのに合わせ、現場から遠のきつつも自らが決定して組織を導かねばならず、働く上で意識や行動に大きな変化が求められるタイミングです。そのスタートに際して、エグゼクティブ・コーチングを導入されるのには、どんな狙いと効果があるのでしょうか。
業界 電気機器
売上規模
(連結)
7兆6,033億円(2017年3月度)
従業員規模
(連結)
128,400人(2017年3月度)
主要事業内容 モバイル・コミュニケーション、ゲーム&ネットワークサービス、イメージング・プロダクツ&ソリューション、ホームエンタテインメント&サウンド、半導体、コンポーネント、映画、音楽、金融

※ 所属 役職は取材当時のものです。

リーダーとして必要な意識と行動を確認する時間に

グローバル知的財産部 ヴァイスプレジデント 鈴木 貴子さん
グローバル知的財産部 ヴァイスプレジデント 鈴木 貴子さん
ー コーチングに期待されていたのはどんなことですか?

統括部長職に就いてすぐのタイミングでしたので、上司からは「組織に対して責任を持ち、完全に上に立つ存在となる。常に下から見られていることを意識し、どう振る舞うべきか、自分に対する気づきを得て組織運営に貢献して欲しい」と話をいただきました。私自身、知的財産部に属していながら学生時代に知財や法律を専門的に学んだ経験がほとんどなく、その点を常日頃からウィークポイントと感じていたこともあり、これから知財を扱う専門部隊を「どう率いていけば良いか、どういうメッセージを発信し行動すべきか」と悩んでいました。統括部長職に就いてすぐに、国内・海外の部署を大きく転換するプロジェクトを一気に推進するというミッションを課せられたこともあり、その悩みを早く解決したいという気持ちは大きかったですね。そのために「自分はどうあるべきか」「どう変わるべきか」、そのヒントがコーチングから得られれば、と期待していました。

※ウエイクアップではコーチングの成果を最大化するため、事前に「アラインメント・ミーティング」を実施します。このミーティングでは、コーチングを受ける本人、その上司、コーチの三者でコーチングへの期待・目的を共有・合意し、本人の成長をサポートする場作りを行います。

ー エグゼクティブ・コーチングを受けての感想を教えてください。

LCPを最初に受けましたが、うなずける結果もあった一方で、自分が思っていたものとは正反対の傾向も出ていて「自分は実はこう見られているのか」という驚きもありました。「自分の意見を良くも悪くも率直に述べる」「ムードメーカーである」「皆がハッピーであることに重きを置く」などは自覚している自分自身の特徴でしたが、改めて今後の課題として重く受け止めたのが、「全体的視点で語ること」「組織の目標を具体的かつ明確に示すこと」「人の話をさえぎらないこと」といった指摘でしたね。この結果を踏まえ、セッションでは「良い所はさらに伸ばし、今後伸ばすべき部分については『何が問題なのか』を紐解きながら、どう改善できるかを一緒に考えていきましょう」とコーチが話してくれました。このコーチのアドバイスのおかげで、次のステップに進む指針が得られたと感じています。

※LCP(リーダーシップサークル・プロファイル)個人のリーダーシップの発現度を測定する360度アセスメントツール

ー セッションはどのように進められましたか?

過去の出来事や抱いている価値観などについて多角的に質問を投げかけられ、それらに答えていくことで自分の行動パターンや内面の思いなどを確認していきました。私は「自分が楽しくあること、皆が楽しく仕事ができる雰囲気を作ること」を常に意識してきました。ただ、これからはそれだけでは務まらないこともわかっていました。自分の最大の弱みと認識している、「戦略的なビジョンを描き、それを具体的なミッションに落とし込み、組織を率いていくこと」については、これをどう実現していくかコーチとの対話の中で問い続け、あるヒントは得られたと思いました。それは「自分に備わっていないものは備わっている人の力を借り、英知を結集させる」ということ。そのためには相手の意見を聞き受け止めることが必要となります。そこが自分の課題の一つとしてLCPでも明らかになった点です。そのため、最初に私が取り組もうと決めた行動は「一呼吸置いてから返答すること」と「相手の言うことを聞き流さず思いっきり相手に集中して聴くこと」でした。それは、コーチから「反応スピードが速すぎる、まずは相手の意見をしっかり受け止めることが大切ではないか」とフィードバックがあり、「これまでは、相手の主張の背景を正しく理解し、合理的な着地点とチャレンジ点、それらを導き出す適切なプロセスを考えることができていなかったのではないか」と気づいたからです。これらの行動を習慣づけるために、毎日使うペンに自分がとるべき行動を書いて貼り付け、次のセッションまでにどれだけ実行できたかをレポートしたり、次の具体的な行動目標をコーチと相談したりしました。具体的な目標と期限があったのは、取り組みやすかったと思います。

また、コーチの姿勢や目線、雰囲気からも、話を聴くためのコツを学びました。コーチからは「あなたに興味を持って話を聴いていますよ」という意思が強く伝わってきて、これが「ただ、聞く」のではなく「傾聴する」ことなのだなと理解しました。話をしている相手が自然と心を開き、気持ちや意見を自ら話してくれるような関係性を誰とでも築けるスキルは、組織を率いる上でとても重要だと感じましたね。このコーチングの経験があったからこそ、傾聴の効果や大切さを実感でき、自分も少しは「聴く」ことができるようになったのではないかと感じています。

キャリアの転換点で、成長のトリガーとなるコーチング

ー コーチングを受けて、どのような効果や変化がありましたか?

「コーチングを受けたことで、短期間で自分がどれだけ変わったか」を知りたくて、最後にもう一度LCPを受けました。良い点は伸び、改善すべき点は改善が見られたという結果で、相対的に良くなっており、意識と行動の変化に取り組んだ成果はあったと実感できました。

組織を率いる立場になると、働く中での意識や行動を大きく変えなければなりません。私はそれまでは現場で自分が先頭に立ち、自分の思うようにチームを引っ張って仕事を推進していました。それが自分の役割と考えていましたし、成果にもつながっていました。ですが、組織を率いるとなると、一気にマネジメントする人数が増えるとともに守備範囲も広がります。業務の種類も多岐に渡ります。現場で引っ張っていくだけでは守備に偏りが生じるだけでなく、全体にも目が行き届かなくなり、組織全体の成果に結びつきにくくなるのは当然です。もはや自分が現場で手を動かすのではなく、全体を俯瞰して、適切な人材を適所に配置し、組織を効果的に動かさねばなりません。多岐に渡る知財業務の一部しか経験していない自分が、一気に全体を統括するというのは大きなチャレンジでもあり不安も多かったのですが、コーチングで得た気づきや変化への意識的な取り組みは、最初の一歩を踏み出すのに大いに役立ちました。人の話に集中し傾聴することで、感情的にならず冷静に客観的に相手の主張や思いも受け止められるようになり、相手の意を汲んだ結果も導き出せるようになってきていると感じています。

話はさえぎらず最後まで聴く。これは現在も意識して続けていますし、今後もずっと磨き続けるべきスキルだと感じています。

ー コーチングを導入される時期について、どう感じていらっしゃいますか?

仕事も立場も大きく変わるタイミングでコーチングを受けられたことが、現在の仕事に良い形で繋がっていると感じています。会社では、立場が上になるほど周囲に相談することが難しくなり、孤独になっていきます。直面したことのない課題にぶつかり、葛藤することもあります。その状況で、情熱を失わず、冷静に自分自身と向き合い、何をすべきかを整理し、不安を乗り越えるために行動を起こすことは重要です。コーチングは、まさにそのヒントを与えてくれるきっかけの場になると思います。自分の内面をより理解し、より良い方向へ向かおうという前向きな気持ちになれることは、非常に貴重な経験。今後もぜひ続けて欲しいと思います。

マネジメントに必要な確信とスキルをコーチングを通して手に入れる
ソニー株式会社 知的財産センター センター長
奥脇智紀 様
ソニー株式会社 知的財産センター センター長 奥脇智紀様

私自身、2014 年の本施策スタート時にコーチングを受けています。当時、新任の統括部長として仕事の量も質も大きく変わりました。100 人規模の部下ができ、彼らと一緒に仕事を動かすことになります。慣れるまでは非常に多忙となり、時間と戦う日々です。「対話だけなんて時間の無駄では?」とコーチングに対しては、正直そう考えていました。ですが、セッションを継続していく中でその考えは払拭されました。ウエイクアップのコーチは、LCP の結果を基にじっくりと私の過去を聴き出し紐解いてくれました。その結果、私が潜在的に持っている価値観を再確認することができたのです。それは私の本質ともいえる部分。あのタイミングでそれができたのは、その後の仕事にとって大きな意味がありました。

リーダーは明確なビジョンを持ち、様々な判断を迅速に行うことが求められます。相手の視点に立ちつつも、自分の軸はぶれないことが重要です。そのための引き出しは多いほうがいい。コーチングでは、対話を通して様々な視点から多角的に物事を分析し、本質を見極めるスキルを学ぶことができます。コーチングを受けたメンバーからは「部下の思いを引き出し、どうすれば良い方向に向かえるか話し合うのに役立っている」「意識や行動を変え、組織に影響を与えられるようになった」という感想がでています。受けた本人はもちろん、組織全体も良い方向に向かっていく。コーチングの効果としてそれを感じていることが、現在もウエイクアップに将来を嘱望される人材を託している大きな理由のひとつです。

取材日:2017年5月23日
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